目次
概要
第90回は「ビジョナリーカンパニーから学ぼう~繁栄し続ける企業になるために」です。
塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。
第90回は「ビジョナリーカンパニーから学ぼう~繁栄し続ける企業になるために」です。
繁栄も難しいのにをそれを続けることですか。
ビジョナリーということは、ビジョンが大事だということでしょうか。
ビジョナリーカンパニーは、ジェームズ・C・コリンズ著「ビジョナリー・カンパニー」シリーズで定義された言葉です。世代交代しても繁栄し続ける有名企業の共通する特徴について解説しています。「ビジョナリー・カンパニー」は企業の永続の源泉を「基本理念」にあると解説。「ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則」は、企業の成功に関わる要素や経営者の特徴を解説。「ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階」は企業がなぜ衰退するのか5段階に分けて解説。「ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる」「ビジョナリー・カンパニー 弾み車の法則」「ビジョナリー・カンパニーZERO ゼロから事業を生み出し、偉大で永続的な企業になる」これらの中から特に「ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則」について概要を紹介したいのです。
たしかにいくつもある中では一番参考になりそうですね。
そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?
「ビジョナリーカンパニー」とは
ビジョナリー(visionary)には「先見的 」という意味があります。明確な理念を掲げて、変化に柔軟に対応し続けて繁栄している企業のことをビジョナリーカンパニーと呼びます。「ビジョナリーカンパニー2」では全米1435社の中から選ばれた、アボット、サーキットシティ、ファニーメイ、ジレット、フィリップ・モリス、キンバリー・クラーク、ウェルズ・ファーゴ、クローガー、ニューコア、ピッツニーボウズ、ウオルグリーンズなど飛躍を遂げた企業11社を競合関係にある企業と比較して分析しています。
日本ではあまり有名ではない企業もありますね。
もっと有名な大企業でもここに含まれない企業が多いわけですね。
1.第五水準のリーダーシップ
リーダーシップでは第5水準を要求しています。
第1水準:有能な個人
第2水準:組織に寄与する個人
第3水準:有能な管理者
第4水準:有能な経営者
第5水準:第5水準の経営者
個人としての謙虚さと職業人としての意思の強さで企業をつくりあげる
いいたいことは、経営者としても個人としても有能なうえで、謙虚さと意思の強さが必要だということですね。
長く続けるためには謙虚さが必要なんですね。
さらに意思の強さですね。うまい定義の仕方ですね。謙虚さは日本でも受けがよさそうですね。
2.誰をバスの乗せるか
次のようにいっています。
1.比較された会社
(1)第4水準の経営者が
(2)最初に目標を選び
(3)その後に人を選ぶ
2.ビジョナリーカンパニー
(1)第5水準の経営者が
(2)最初に人を選び
(3)その後に目標を選ぶ
方法の第一:疑問があれば採用せず、適切な人材を探し続ける
方法の第二:人を入れ替える必要があれば行動する(バスから降りてもらう)
方法の第三:最高に人材は最高の機会の追求をさせる。問題解決をさせない。
人材に関して抽出される特徴が予想とちがっていますね。
通常の人材適用とは違いますね。
3.最後には必ず勝つ
厳しい現実を直視することです。
1.夢でなく事実:いくつもの正しい決定を積み重ねる
2.社風:真実に耳を傾ける
3.勝利への確信を失わない
4.対話と論争を行い強制はしない
塾長が好きな「対話」がはいっていますね。
強制しないのはいいですね。
4.針ネズミ:単純明快な戦略
針ネズミを狐が捕られようとします。しかし針鼠は身体を丸めて身を守り、いつも生き延びます。狐は針鼠より賢いのですが、勝つのはいつも、身体を丸めているだけの針鼠なのです。「偉大な企業」はシンプルにひとつのことだけを行っていると分析しています。定義では3つの円の重なる部分がその領域であるとしています。3つの円は、「情熱をもって取り組めるもの」「自社が世界一になれるもの」「経済的原動力になるもの」です。人間に例えると、能力にぴったりで、十分な報酬を得て、情熱をもって取り組める仕事になります。数学が得意なので数学者になろうと思うのは「能力の罠」であり、世界一になれないのならそれが正しいとはいえないとも言っています。
面白いたとえですね。
日本一でも地域で一番でもなれればいいですよね。
5.人ではなくシステムを管理する規律
規律と創造性の関係で4象限を作ると、規律文化も創造性も高いのが偉大な組織、規律文化は低いが創造性が高いのは起業家的組織、規律文化は高いが創造性が低いのは階層的組織、両方とも低いのが官僚的組織といっています。
枠組みの中で自由と規律が中心になるとも言っています。
内外ともに過度・過大なことが原因になっていますね。
予想はしていても対策がおいつかないんでしょうね。
6.新技術にふりまわされない
飛躍した企業は慎重に選択した分野の技術の応用で先駆者になっていると分析しています。ジレットはカミソリの刃の製造技術を促進剤としたと言っています。
技術に関する捉え方も特徴がありますね。
新技術を採り入れる企業が成長するという分析ではないんですね。
7.弾み車:転換はゆっくり進む
企業の飛躍の転換は、巨大な金属製の重い弾み車と同じだといっています。押し続けるとゆっくりと周りはじめ、突破段階にはいると勢いが勢いを呼ぶので、重さが有利になるということです。外部から見ると劇的に変化した企業でも、内部では印象が全く異なり、生物の成長に似ているということです。内部では特別なことをしているのではなく、開始式典もなく表彰もなく、気づいたら勢いがでていたということです。長期間にわたって同じ方向に押し続けるのが大事です。
これも意外ですね。
惰性のようになってそれが勢いを呼ぶということですね。
8.ビジョナリーカンパニーへの道
ビジョナリーカンパニーへの道は、基本理念と進歩の魔法の組み合わせだと分析しています。基本的な価値観と目的を維持しながら、事業戦略で変化に絶えず適用することです。
4つの基本概念は次のとおりです。
1.時計をつくる:環境変化に適応できる組織
2.andの才能:選択でなく両方を実現する方法
3.基本理念
4.基本理念を維持し進歩を促す
基本理念と進歩ですね。
4つというのが上記でいわれた針ネズミなどの中に要素としてはいるわけですね。
中小企業とビジョナリーカンパニー
中小企業は人数も少なく組織も大きくありません。しかし、これから成長する段階で、ビジョナリーカンパニーを意識しておくことは重要です。せっかく成長してもすぐに挫折することもあります。永続して繁栄するためには何が大切なのかを理解しておくことが重要です。
最初が肝心ですからね。
小さいうちに文化をしっかりさせることがよさそうですね。
笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。ビジョナリーカンパニーは強制をしません。対話と論争を重視します。自由と規律のなかで、楽しく情熱をもって仕事をすることが重要です。
人材選びからして、情熱をもった組織になることを重視していますね。
好きな仕事をするのが理想ですね。
まとめ
コリンズの「ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則」では、繁栄を続ける企業の特徴が解説されているのでご紹介します。謙虚さと強い意思のリーダーシップ、適切な人材選び、針ネズミの単純明快な戦略、自由と規律の文化、弾み車のような力強い進歩、基本理念と変化適応の組合せなどです。ビジョナリーカンパニーから学んで繁栄し続ける企業になりましょう。
今日も難しい課題でしたが、「ビジョナリーカンパニーから学ぶ研修」「ビジョナリーカンパニーをめざす体制づくり」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。
これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。
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(了)