行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第20回:いい会議していますか?~ファシリテーションと笑顔と創造の場

第20回:いい会議していますか?~ファシリテーションと笑顔と創造の場



概要

第20回は「いい会議していますか?~ファシリテーションと笑顔と創造の場」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第20回は「いい会議していますか?~ファシリテーションと笑顔と創造の場」です。

ムダな会議が多いですからねえ。まだ若いのでわかりませんが、コピーとホッチキス止めとお茶出しの時代があったと聴いています。(笑)そのあと、パワポで大画面のパソコン接続、ペットボトル配置の時代もありました。なかなかプロジェクターにつながらなくて苦労したりもありましたね。リモート会議が増えて、ネット接続が問題になったりしましたけど、資料配付や時間管理ではよくなった点もありますね。

会議の前の「根回し」というのもありました。いきなり言って「聴いてないよ」と怒られたりしました。

大企業でも中小企業でも、あるいはいつの時代でも「会議を効率よくしたい」という課題はなくなりませんね。

会議の数が多いとか、時間が長いと感じる人が多いようですね。主催者側からは、集まりが悪い、発言しない、前回言ったことをやってないとかの不満を聴きますね。

議事録の作成のための調整がムダでいやでした。

会議はさまざまな目的で行われますが、その目的を見失ってしまい、だらだら会議、目的がぶれる会議、発言が偏る会議、アイデアが出ない会議、不平不満ばかりの会議、自分の主張ばかりの会議など、前向きになれない非生産的な会議が増える傾向があります。

いろいろな考えの人が集まってそこに問題が発生すると、集まらないほうがいいと思っちゃいますよね。

そこのところもう少し詳しく教えていただけますか?

会議の種類と目的

会議には種類と目的があり、「開催頻度と主な目的」で以下のように分類することができます。
◆月一回や週一回の定例会・・・伝達・通知・連絡が主な目的で、これがムダという人が多いです。会社全体でやったあとに、部単位で会議、さらに課単位で会議のように階層化されるケースも多いです。
◆随時集まるミーティング・・・相談したいこと、決めたいことがあったときに招集するもので、集まりにくい欠点があり、欠席裁判もあります。
◆新制度や新規プロジェクトの説明会・・・説明が目的ですが、雰囲気の悪い会社では反対意見が乱発されるリスクがあります。
また、目的では次のように分類できますが、組み合わされることが多いです。
■意思決定・・・取締役会の決議事項のように決定して、記録に残します。
■問題解決・・・個別の問題をとりあげ、その解決のために行います。
■意見だし・・・出席者に意見を出してもらいます。
■評価、フィードバック・・・出席者・部門への評価やフィードバックを行います。
■情報共有・・・情報を伝達して共有します。

もうおなかいっぱいですね。そこで認識がずれてくるんですね。

これだけ種類があると、その対策も違う気もしてきました。

いい会議にする対策

会社の中の会議をしっかり認識してデザインすることから対策は始まります。
1.現状認識と開催の見直し
現状の会議を洗い出し、それそれの目的をはっきりさせムダな会議をなくす。
例えば、時間管理や議題管理をしっかり徹底することが考えられます。
2.運営課題認識とデザイン
運営に課題がある場合があり、その課題を認識して改善の方向性をデザインします。
例えば、長時間化、定刻に始まらないなら、時間管理の導入
主題からの脱線、発言の偏りには、司会進行スキルの向上などです。
3.ファシリテーションの導入
司会進行のスキルとして、ファシリテーションを導入したいですね。
ファシリテーションは、「人と人との相互作用(関係性)を促進する働き」と定義されています。会議だけでなく、組織変革自体にも活用できます。
4.レビュー
会議は、時間がたつにつれて悪化することがあります。あるいは、数が増える傾向もあります。しっかりとレビューして管理したいですね。

ファシリテーションは聴いたことがあります。会議のテクニックとしても有名ですね。

主催する上司が集めるだけ集めて、「持ち帰って検討します」で終わるのは時間の無駄ですよね。そこでは、ファシリテーション役がいればいいのになあと思ったことがあります。

ファシリテーション

ファシリテーションといっても、たくさんのスキルがあります。いくつかの分類がありますが、大きくは下記のようになります。
◆プロセスの分類
・プロセスデザインのスキル・・・チームの力を最大限に引き出すチーム設計、プロセス設計をします。
・プロセスマネジメントのスキル・・・問題解決に向けてコミュニケーション活動をデザインします。
・コンフリクトマネジメントのスキル・・・対立・葛藤から創造的な解決策を導き出します
◆目的の分類
・コミュニケーションスキル・・・ファリシテーションをするうえで、コミュニケーションを向上するために必要なスキルです。問いかけや受け止めがあります、
・プロセス別スキル・・・ファシリテーションのプロセスで求められるスキルです。交通整理や結論出しがあります。

交通整理や結論出しはすぐに使いたいスキルですね。

スキルがわかっていてもうまくいかないケースもあるからねえ。

スキルの特徴は図や表を多用することですね。フレームワークという言い方もあります。
例えば、構造化だったら、ツリー型とサークル型があります。意思決定なら、マトリックス表ですね。

ベンゼン図もありましたねえ。板書で整理が基本ですね。ワークショップなら、ホワイトボードとポストイットが基本ですね。これを会議でも活用するわけですね。

もれなく重なりなくの「MECE」もいろいろと使える重要なポイントですね。

意思決定

意思決定の場合の基本的な流れをまとめてみました。
1.最初に十分時間をかけてさまざまな意見を出させる(発散)
2.多様な視点から検討
3.最終結論を出す(収束)
4.大きな問題の場合は、小さい意思決定を繰り返す
この過程でファシリテーターには次のようなスキルが必要です。
1.共感する
2.本質を見極める
3.様々な視点を持つ
4.舵取りで進行する
フレームワークにはつぎのようなものがあります。
デシジョンツリー、ペイオフマトリックス、意思決定マトリックス、プロコン表など

なかなか奥が深そうですが、まずは「共感」から始めるのがよさそうですね。無理矢理進行して、反感をかうのは逆効果ですね。

「発散」と「収束」をしっかり意識してプロセスを管理しないと、収束にたどりつけないことが多いですね。発散したあと、いきなり多数決にしたら不満が増大しますしね。

笑顔と創造の場

会社の発展のために建設的な会議をやる以上は、「笑顔と創造の場」にしてほしいと思っています。「笑顔」があれば、楽しいですし生産性もあがります。「創造の場」という意識を持てば、単なる情報共有でなく、何かを生み出すことにつながります。ファシリテーションで「笑顔と創造の場」を作り出してほしいのです。

笑顔はすぐに頑張りたいです。そこで、非生産的だった会議を正反対の生産的な会議にするわけですね。

高い目標と目指す方向性ははっきりとあったほうがいいですね。

まとめ

会社では会議に時間をとられ、非効率になる傾向があります。会議改善ののためには、「現状認識」「運営課題認識」「ファシリテーションの導入」「レビュー」という手順を踏みます。ファシリテーターには「共感する」「本質を見極める」「様々な視点を持つ」「舵取りで進行する」のスキルが必要です。デシジョンツリー、ペイオフマトリックスなどのフレームワークを活用します。会社が発展する建設的な会議とするため、「笑顔と創造の場」にしてほしいと思っています。

今日も難しい課題でしたが、「いい会議の仕組みと運営」「笑顔と創造の場づくり」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

まずはお問い合わせください

今回は、第20回「いい会議していますか?~ファシリテーションと笑顔と創造の場」」について、ご理解いただけたと思います。

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(了)