目次
概要
第35回は「外に目を向けていますか~変化に追いつくために」です。
塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。
第35回は「外に目を向けていますか~変化に追いつくために」です。
普段は社内の課題山積であまり外部は意識しないかもしれませんね。
あるとしても、お客様ぐらいでしょうか?
会社を経営していると、どうしても社内で発生する問題に目が行きます。そうすると、外部環境の変化に対応できなくなってしまいます。いわゆる「ゆで蛙」になります。
いきなりの熱湯なら飛び出すけど、徐々に熱くなると気づかないというお話ですね。倒産する会社の言い訳で出てきそうですね。
そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?
外部に目を向けるとは
現代はとても変化が激しい時代と言われます。どこの会社の事業報告を見ても、決まり文句で「先行き不透明」と書いてあります。私たち経営コンサルタントは、経営者の方に、内部の作業処理に追われず、外に目を向けることにより経営の視野をひろげることを推奨しています。
意識的な取り組みをお願いするわけですね。
部下からの報告だけ聞いているとなかなか出てこないかもしれませんね。
市場の変化や顧客の変化に影響を与える外部環境の変化の代表例は以下のようになります。
1.グローバル化
様々な意味がありますが、例えばアジア各国が、価格競争では脅威になります。
2.インターネット
例えばECサイトなどはコロナもあり、かなりの市場を占めています。
金融取引も官公庁への手続きもオンライン化されています。
3.IOT,DX
オンライン化の進展とともに、IOTの活用も急拡大しています。
エクセル、ワード、パワーポイントさえ時代遅れかもしれません。
4.AI
chatGPTのおかげで一気に急拡大しそうです。RPAが古い技術になる可能性もあります。
5.人口減少、少子高齢化、ジョブ型雇用、非正規労働者、外国人
労働環境が激しく変化しています。従来の雇用体制は時代遅れになっています。
6.SDGsとパーパス経営
企業の在り方、姿勢、方針そのものにも影響がています。
7.コンプライアンス・人権問題
パワハラ、セクハラ、モラハラ、トランスジェンダーなど人権問題への対応が拡大しています。
おなか一杯で目が回りそうですね。
全部に対応するとしたら、コストと時間の負担がバカにならないと思います。
外部に目がいかない理由
外部目がいかない理由としては以下が考えられます。
1.社内の調整や現場で起きる課題を重視する傾向
どうしても、毎日部下からあがる報告や相談を優先してしまいます。
2.継続的・安定的な顧客や業務体制などが慣性力を持つ
習慣的な行動に頼る傾向があります。
3.長期的な事業計画の立案が不十分
先行き不透明ということもあり、現状の延長線上で計画する傾向があります。
4.新しい技術、設備などに無関心又は慎重
新しい技術、設備の導入にはエネルギーが必要なために、無関心。慎重となる傾向があります。
5.安定的な組織風土
安定的あるいは保守的な組織風土では、外に目を向けない傾向があります。
企業の業績が安定していたら、それでもいいような感じもしますね。
逆にそのほうが怖いと思います。
外に目を向けるメリット
外に目を向けるメリットは以下のようになります。
1.変化への対応
外部の変化に適応して、変化し続けることが企業存続の条件です。
2.事業の成熟と衰退
事業が衰退期に入っていることをいち早く把握します。
3.現状のポジション把握
現在おかれている立位置を把握することが将来計画には必須です。
4.主流となっているビジネスモデルの特性
自社のビジネスモデルが時代遅れにならないように把握する必要があります。
現状分析にも外部要因はありますからね。
衰退期もこわいですね。
さまざまな手法
戦略の立案には、外部要因分析が欠かせませんのでさまざまな手法があります。
1.SWOT分析
内部環境の強み(S)と弱み(W)、外部環境の機会(O)と脅威(T)
2.PEST
P(政治)E(経済)S(社会)T(技術)
3.5F(フォース)
市場の力:新規参入、代替品、仕入先、買い手、同業他社
4.競争戦略ポジショニング
リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーなどが代表です
5.PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
花形、金のなる木、問題児、負け犬
外に目を向けつつ、その中での自分たちの現状を把握するんですね。
SWOT分析は定番ですね。
PEST
外に目を向けるという趣旨からの一例として、PESTをご紹介します。
PESTは、外部環境分析の定番です。SWOT分析の外部要因分析を詳しくするときに役立ちます。っ環境(E)をいれて、PESTEとすることもあります。
1.P(polics政治)
規制緩和、dx推進、SDGs、防災、福祉、地方自治、増税、ウクライナ
2.E(economic経済)
円安、株価、物価高騰、金融不安、半導体不足
3.S(society社会)
コロナ、少子化、高齢化社会、外国人労働者、
4.T(technoklogy技術)
キャッシュレス、AI. DX RPA 量子コンピュータ
挙げたものから、影響の大きいものを見つけ出して対策するんですね。
自分たちに関係があるかもと思って外部要因を分析・対策しないと意味がないですね。
5フォース分析
5フォース分析では、業界に働く5つの力を分析します。
1.新規参入者の脅威
技術的に難易度が低いと、参入が容易になります。
2.代替品の脅威
機能を満足する代替品が作れると脅威になります。
3.仕入先の交渉力
購入ロットが小さいと、仕入れが競争になります。
4.買い手の交渉力
コモディティ製品は買い手の力が強くなります。
5.同業他社との競合
競合数、市場規模、収益構造から競合と比較します。
以上の分析から、市場への投資の可否、参入、撤退の是非を判断します。
新規参入なども意識するんですね。
自分たちがおかれている立場が理解しやすい分析ですね。
変化に対応できる組織になるために
外部の分析は、戦略立案時にだけ必要なわけではありません。日頃発生する事象の背景に環境の変化があることを常に意識しなければなりません。例えば、お得意様からの発注量が減ったら、その原因を分析する必要があります。大きな環境変化による影響の前触れかもしれません。
現在は、ネットに情報があふれている時代です。以前よりも外からの情報は入手しやすくなっています。そういう意味では、入手と同時に取捨選択して、分析する手順が必要かもしれません。
日々発生する問題の背景にある外部要因ですね。
経営計画の作成時にだけ意識すればいい思ってていました。
笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。常に外部要因を把握していると、事象の背景もわかり、ある程度の予測も可能になります。てさぐり状態よりは、安心して経営ができます。中長期的な視野もできます。
外に目を向けないと社内に閉じこもることになりそうですね。
外部要因は、毎日変化しますから、常に把握することが大事ですね。
まとめ
変化が激しい時代なので、外に目を向けることを推奨しています。これは、外部の変化に適応することや、市場における現在の立位置を把握するために必要です。常に外部要因を把握していると、日ごろ発生する事象の背景もわかり、中長期的な視野を持って対応することが可能になります。
今日も難しい課題でしたが、「外に目を向ける手法」「外部要因の分析をもとにした経営計画の立案」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。
これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。
まずはお問い合わせください
今回のお話はいかがでしたでしょうか?
経営コンサル、社員育成は当事務所・リーガルフロネシス株式会社にお任せください。
経営理念の展開を通じての売上・業績向上、社員の育成を通じての組織改革には、計画的・長期的な改革推進が欠かせません。まずは、現状把握から始め、お客様にぴったりの方法をご提案します。
まずはお問合せください。より良い経営のために、戦略経営・人材育成のお手伝いをいたします。
(了)