目次
概要
第30回は「イノベーションしていますか~革新企業へ」です。
塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。
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第30回は「イノベーションしていますか~革新企業へ」です。
塾長は新しいこと好きですけど、イノベーションは高いハードルですよね。
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日々のしごとに追われていると難しいですね。
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経営者の方は、現状から脱却したくでもできずに悩んでいらっしゃいます。そこで企業には革新が必要ということで、イノベーションを行うことができるイノベーティブな会社を目指すことが必要だといわれています。
なるほど。夢を持っている中小企業にとっても必要な分野ですね。
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そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?
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イノベーションとは
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イノベーション( innovation)とは、「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」などを創造すること、経営では、今までとは違う新製品、新技術、新事業などの創造ということになります。
要は、日常の維持ではなく、新しいことを始めるわけですね。
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日常の改善は大事ですが、マーケットが縮小したりしていると、思い切った新製品、新分野に挑戦する必要がでますね。
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イノベーションするときのポイントは以下のようになります。
1.日常の改善の中にも革新があること
改善と革新は違うと言われますが、改善の延長にも革新はあります。
経営資源からみても、現状からの革新が効率的です。
日常の中から「革新のヒント」を見つけることも必要です。
暗黙知を形式知にていく野中郁次郎先生は、「知」を創造すると考えています。
2.意識して改革すること
漫然と日常の改善に終始しているだけでは革新は生まれません。
意識的に革新に取り組む必要があります。
資金や人材も投入する必要があります。
3.挑戦すること
壁が立ちはだかるのは容易に予想できます。
壁を越える挑戦が必要です。
4.視点を変えること
今までの常識から脱却して視点を変えることが有効です。
今でできなかったことの中にヒントがあります。
5.経営の役割
革新は意識して取り組む必要がありますので、経営の役割は重要です。
なるほどねえ。組織全体が意識的に取り組むんですね。
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創造や変革というと幅広いですね。その進め方にもいろんな手法があるんでしょうか?
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オズボーンのチェックリスト
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新しいもの生み出す手法では、オズボーンのチェックリストが有名です。
1.転用
新用途・使い道はないか、他の分野で使えないか
2.応用
似たものから応用・マネできないか、他のものにヒントはないか
3.変更
意味、色、はたらき、音、におい、様式、型を変えられるか
4.拡大
機能・時間・頻度・強度・高さ・長さ・価値・材料を増す
5.縮小
機能・時間・頻度・強度・高さ・長さ・価値・材料を減らす
6.代用
人、物、材料、素材、製法、動力、場所を代用する
7.再利用
要素・型・配置・順序・因果・ベースを再利用する
8.逆転
反転、前後転、左右転、上下転、順番転、役割転換
9.結合
ブレンド、合金、ユニットの結合、目的・アイデアの結合
あらゆる角度から検討するわけですね。
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うまく活用すると、アイデア出しなどでは、もれなく出すことができそうですね。
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意味のイノベーション
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ロベルト・ベルガンティ教授によって「意味のイノベーション」が提唱されました。たとえば、ろうそくは「暗がりを明るくするもの」でしたが、現在はキャンドルとして「暗がりを楽しむ」という新しい意味が加わっています。これらの「意味のイノベーション」を行うのは、新たな価値観である「意味」を社会に届けるものであり、「批判やユーザーへの共感ではなく、創り手の熟考から始める」点が特徴です。顧客満足から一旦離れるほうがいいと思います。
まさにオズボーンの転用ですね。
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薬では、血圧降下剤の成分が、養毛剤として使われていますよね。
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破壊的イノベーション
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破壊的イノベーションは新しい価値基準を市場にもたらすイノベーションのことです。新しい顧客に対して向けられるイノベーションです。持続的イノベーションと対比されます。通信販売から、組み立て家具に進出したIKEA.ウオークマンのソニー、定番衣料品のユニクロが例としてあげられます。ある意味、市場や顧客そのものを創造します。
破壊的イノベーションというのは、結構インパクトが大きいですね。
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新しい市場を自ら作りだすところがすごいですね。
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デザイン思考
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デザイン思考では、新しい製品など創造するときに顧客に沿って「デザイン」します。顧客の現状を捉えた上で、顧客属性に合ったビジネスや商品・サービスをデザインして提供し、顧客満足度を高めます。就職試験では、SPIや玉手箱などの適性テストの代わりに、デザイン思考テストを採用する企業が増えています。
就活対策で有名になりましたね。
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一般企業内でも、デザイン思考テストは使えそう
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リーダーが組織全体にひろめる
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クリステンセンは破壊的イノベータのもつ5つのスキルを紹介しました。これらが、イノベータの「発見力」を支えています。
1.関連づける力
2.質問力
3.観察力
4.人脈力
5.実験力
「イノベータにインタビューしてわかった」ということですが、技術革新とはかけ離れた以外と思われる能力が並んでいます。これらがイノベーティブなリーダーとして必要な資質になります。
なんか「汗をかけ」の昭和のかおりもしますね。発見から育てて形にする能力ですね。起業に必要な能力のようにも見えますね。
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そうはいっても、最初に着眼する「発見力」がだめだとうまくいかないんでしょうね。
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笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。イノベーションは組織をわくわくさせる目標です。組織全体で継続的に取り組む必要があります。イノベーティブなリーダーには、5つの能力も踏まえた行動が求められます。リーダーが組織をイノベーティブな風土に変えていくことが必要です。
全く他人が着目しないようなことをするわけですから、かなりハードルが高いし、また、そのためには継続的に取り組む必要がありそうですね。
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一朝一夕にはならないということですね。
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まとめ
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イノベーションは、「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」などで、今までとは違う新製品、新技術、新事業などを創造することです。低迷する現状から脱却するための求められます。持続的イノベーションと破壊的イノベーションがあります。ある意味、市場や顧客そのものを創造します。新しいもの生み出す手法としては、オズボーンのチェックリストが活用できます。デザイン思考も求められます。イノベーションは組織をわくわくさせる目標です。組織全体で継続的に取り組む必要があります。リーダーが組織をイノベーティブな風土に変えていくことが必要です。
今日も難しい課題でしたが、「イノベーションのすすめ方」「イノベーティブな組織風土作り」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。
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これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。
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(了)