行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第10回:自分を把握していますか?

第10回:自分を把握していますか?



概要

第10回は「自分を把握していますか」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第10回は自分を把握していますかです。

自分は他人にどう思われているかですか?

自分のことは以外と自分ではわからないものですよね。

悩みが多いというお話があったときに、同じ職場で同じ仕事をしていて、悩む人と悩まない人がいると紹介しました。「自分は他人と違う?」と思うきっかけになると思います。私は、組織改革や社内研修では、まず性格診断をしてもらうことにしています。それとは別に、「思い込み」や「決めつけ」をしてしまうプロセスを理解してもらいます。

性格診断は面白そうですね。

「思い込み」「決めつけ」もよく出ますね。「決めつけ」があると決めつけてません?

自分の性格に気づけば、行動を修正することもできますし、他人の性格を知れば対応も可能となります。相性もあることがわかります。自分を知る場合にまず考えられるのは他人からの評価です。今ではエゴサーチといって、ネット上の自分の評判は調べられるようですが、会社内の評判はなかなかそうはいきません。若い頃は、意見を言ってくれる上司もいたのに、「最近は誰からも何もいわれなくなった」というのは危険信号かもしれません。

自分がどう思われてるのかわかりにくくなりますね。ベテランになると「一目置かれる」存在なのか、「腫れ物にさわる」お局様扱いなのかわかりにくいですね。

相手との相性が性格のせいだとわかると対応が変わるかもしれませんね。

ジョハリの窓

皆さんも一度はみたことがあると思うのですが、よく研修ででてくるもので「ジョハリの窓」という図があります。1955年にアメリカで、発表された「対人関係における気づきのグラフモデル」のことです。4つの窓に分かれていて、左上が、「開放の窓」(自分も他人も知)、右上が「盲点の窓」(自分は未知、他人は知)、左下が「秘密の窓」(自分は知、他人は未知)、右下が「未知の窓」(自分も他人も未知)となっています。

自分というのは「自分が知っている自分だけ」ではないんですね。あけっぴろげの性格だと、開放の窓が大きくて、おとなしい人は、秘密の窓が大きいという感じでしょうか。

自分は気づかなくて他人に知られている「盲点の窓」がポイントになるかもしれませんね。自分は誤解されていると感じることもあります。誰も知らない自分というのも面白いです。

研修などでは、開放の窓を広げることが大事と説明します。開放の窓を広げて、盲点の窓を狭くするには、フィードバックが大事です。また、開放の窓を広げて、秘密の窓を狭くするには、自己開示が重要です。

エゴサーチみたいなフィードバックで自分が知らなかったことを認識するわけですね。

自分から「自己開示」をして、他人に自分を知ってもらう努力をするわけですね。ほとんどが「開放の窓」だけになると、自分と他人の描く「自分像」が同じだから、誤解もされないし、理解されやすくなりそうです。

ハダカの王様

なぜ、自分を知ることが大事かは、少し違う例ですが「ハダカの王様」のお話でわかると思います。特に経営者のような地位の人、人の上に立つ職務の人には気をつけてほしいです。

アンデルセン童話ですね。上に立つ人が、自分が他人からどう思われているかがわからないと、危険ですね。トーカイの混浴社長も文字通り「ハダカの王様」かもですね。

他人の意見を聴かないと問題ですね。まわりも早めに気づかせるべきでしたね。

推論のはしご

また、同じ場面で人によって違う判断や行動をすることがあります。自分の中で、何かを判断するときのプロセスを振り返る「推論のはしご」というものもあります。一例ですが、「田中さんが遅刻をした」「田中さんは開始時刻を知っている」「遅刻は初めてではない」「わざとかも」「会議を軽んじている」「田中さんは信頼できない」「田中さんをメンバーからはずす」というようにハシゴを登る流れです。

いくつかの現実から、意味づけして判断してるということですね。「わざとかも」のあたりから、ちょっと飛躍してるかもしれませんね。

漫才のミルクボーイではありませんが、そこのところもう少し詳しく教えていただけますか?

「推論のはしご」は、同じ現実でも人によって判断が異なり、行動が異なることをわかりやすく示しています。笑みさんのいうように「わざとかも」という推測をもとに、「会議を軽んじている」という結論を出していますが、そうでない結論もありえます。

推測が正しいかどうかは、結論を出す前に確認すべきですね。

代表的な一例で説明してもらいましたが、日常的にはこういう結論の飛躍をしがちかもしれませんね。

「推論のはしご」の研修では、いくつかの事例を示して、一つ一つはしごの段ごとに、ほんとうにそうなのか質問をすることで誤りがあることに気づいてもらいます。ここで「思い込み」や「決めつけ」も生まれますが、同じような傾向をもった推論の誤りの分類についてもご紹介します。バーンズの「認知の歪み」といいます。

日常的にあらゆるところで、推論はしてますからねえ。怒りっぽい人やいつも周囲に不満を言ってる人は、ここでかなり人と違う判断をしてるのかもしれませんね。

一人一人がそこに気づいてもらうのは重要そうです。考え方が頑固で凝り固まっている人もいます。推論の誤りのパターンを学習すると、自分でも気づけるようになるかもしれませんね。

同じ場面でも人によって判断や行動が異なります。性格によるものもありますが、「推論」「判断」での誤りが原因になることもあります。自分が持っている性格や判断のパターンを知れば、対処方法があります。

今日も難しい課題でしたが、「自分の性格を知る」「自分の判断のパターンを知る」などでお手伝いさせていただくのが一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

まずはお問い合わせください

今回は、「自分を把握していますか」について、ご理解いただけたと思います。

経営コンサル、社員育成は当事務所・リーガルフロネシス株式会社にお任せください。

経営理念の展開を通じての売上・業績向上、社員の育成を通じての組織改革には、計画的・長期的な改革推進が欠かせません。まずは、現状把握から始め、お客様にぴったりの方法をご提案します。

まずはお問合せください。より良い経営のために、戦略経営・人材育成のお手伝いをいたします。

(了)