行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第11回:励ましていますか?

第11回:励ましていますか?



概要

第11回は「励ましていますか」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

皆様あけましておめでとうございます。新年初は第11回:励ましていますかです。

あけましておめでとうございます。お正月はスポーツが真っ盛りですが、サポーター、チアリーダーのお話ですか?

やっぱり箱根駅伝でしょうか。

そうなんです。箱根駅伝は駒沢大学の三冠達成で終わりました。ここで、大八木監督が注目されましたね。

そうですね。見た感じは怖い監督さんで、伴走する監督車から大声で激励していましたね。

ここのところ古豪復活の感がありますが、監督の指導に何か変化があたんでしょうか?

コロナから復活して監督者の伴走が目立ちました。ランナーが苦しい時に励ましていますので、励まし方の典型的な好例だと思いました。

マラソンにはない独特のルールですね。

沿道までおりて檄を飛ばすこともありますね。

励まし方の変化

昔の伴走車は、「イチニーイチニー」のようにずっと声がけを続けるのも多かったと思います。今年の例を見ていると、全く声かけしない時間もありました。励ますタイミングを見計らってるように見えました。

なるほどねえ。時代とともに選手のほうが変わっていますので、それにあわせて指導法も変わるんでしょうね。

古豪だった駒沢大学がシード落ちしたあと、今年三冠を達成するまで復活したのは、大八木監督の指導方法の変化があったと言われています。伴走車からの激励の内容も変わったんでしょうね。

「漢(オトコ)だろ!」が有名になりました。等々力の川崎フロンターレのイベントでも大八木監督に叫んでいただきましたね。このセリフも単純に「ガンバレ」というのとは、効果が違うかもしれません。

自尊心に火を付けるような感じかなあ。

選手の自主性も念頭にいれての「励まし」ですね。選手の話を聞くと、「監督のため」というのがありました、「誰かのために」というのは強い動機ですし、何よりも信頼関係が感じられました。

松岡修造

何年か前に、松岡修造が新入社員の理想の上司第一位になったことがありました。ひめくりカレンダーや、本の出版から歌の発売まで話題を集めた時期です。もともと、暑苦しい人でしたが、このときは少し変化を感じました。新入社員の意見は、「やる気を引き出してくれそう」という理由でした。「一緒にかんばろう」「見守ってくれる」という兄貴分的な印象があります。

熱いだけでうざい感じがあったのに、人気がでましたよねえ。

テニスの指導法も変わったのかもしれませんね。応援のしかたもうまくなったんだと思います。

内側からの動機付け

経営者の方の悩みに「社員がやる気をださない」というのがあります。我々コンサルに「発破をかけて」と期待される方もいらっしゃいます。動機付けには、「外発的動機付け」と「内発的動機付け」に分類されています。よく使われる「外発的動機付け」には問題点が多いので注意が必要です。「檄を飛ばす」ことが逆効果になることもあります。

大八木監督や松岡修造さんの指導方法にも、動機付け理論に基づいた変化があったのかもしれませんね。

漫才のミルクボーイではありませんが、そこのところもう少し詳しく教えていただけますか?

「外発的動機付け」は、金銭的報酬が代表的です。がんばると、給与や賞与が増えるというものです。同じように、非金銭的報酬もあります。昇進や表彰などがあります。頑張っても昇給・昇進・表彰もない会社に新たに導入したら、非常に効果があがるように見受けられます。しかし、問題点があり、それはもらえないことが「罰」のように感じたり、勝ち負けの結果で関係が悪化したり、理由が関係ないので結果だけにとらわれることが挙げられます。

スポーツなら、成績で選別(点を入れたらスタメン入りなどの)されるのは当たり前かもしれません。でも、勝ったり負けたりの中で、育成につながる指導が必要だとすると、その「外発的動機付け」だけでは問題があるのかもしれませんね。

では、「内発的動機付け」とはどんなものでしょうか?

「内発的動機付け」では、達成感、成長感、自己実現などに働きかけます。指導の中で、「自律性」「熟達」「目的」に焦点をあてます。大きな目的に向かって自律性を持って熟達することを指導するということになります。

お金をもらえるというより、自分なりに成長する喜びを味合わせるということですね。マズローの欲求階層説でも、一番上が自己実現でした。

これがうまく行けば、他人に関係なく一人一人が目標に向かって「やる気をだす」という理想的な展開になりそうですね。

スポーツでの応援、励ましが重要である以上に、社員の少ない中小企業では「動機付け」はとても重要です。しかし、やり方を間違えると逆効果になります。うまく「励ます」ことができれば、大きな「やる気」につながります。慎重によく計画しながら推進したいものです。

今日も難しい課題でしたが、「内発的動機付け」「自己実現の支援」などでお手伝いさせていただくのが一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

まずはお問い合わせください

今回は、「励ましていますか」について、ご理解いただけたと思います。

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(了)