行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第94回:自己開示をしよう~良い人間関係のために

第94回:自己開示をしよう~良い人間関係のために



目次

概要

第94回は「自己開示をしよう~良い人間関係のために」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第94回は「自己開示をしよう~良い人間関係のために」です。

人間関係をよくする方法があったら知りたいですね。

自己開示も最近はよく聴く言葉ですね。

よく「開けっぴろげな人」や「表裏のない人」などというタイプの人がいます。だいたいは敵が少ないあるいは「憎めない」といわれることが多いですよね。自分を開示することが、人間関係をよくするきっかけになるといわれています。

性格かと思いましたが、工夫することもできるんですね。

そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?

自己開示とは

自己開示とは、臨床心理学者によってはじめて用いられ、言語という手段により自分自身に関する情報を、ありのままに伝えることとされています。 自分の強みだけでなく、悩みや弱点なども含めて開示することをいいます。

なるほど、いいことも悪いことも相手に見せるわけですね。

自慢話が多い人はいますけどね。

自己開示の必要性とメリット

自己開示の必要性とメリットは以下のとおりです。
1.仕事上の関係だけでは、相手の人間性などがわからない。
2.相手を知ることで安心感、信頼感、ラポール、親近感が生まれる。
3.心理的安全性のもとになる。
4.返報性があるため、相手の自己開示を引き出すことが多い。
5.自分の意見をいうアサーションというコミュニケーションでは、自己開示をすることで、その意見の背景や理由がわかるので、お互いにスムースにできます。
6.自己肯定感が生まれ、自分に自信が持てる。

人間関係にいいメリットが多いですね。

返報性というのが面白いですよね。

ジョハリの窓

相互理解のために使われるジョハリの窓を利用すると良くわかります。
ジョハリの窓は左に自分が知っている、右に自分が知らない
上に他者が知っている、下に他者が知らないという区切りで4象限に分けます。
左上が開放の窓(自分も他者も知っていること)
左下が秘密の窓(自分は知っているが他者はしらないこと)
右上が盲点の窓(自分は知らないが他者は知っていること)
右下が未知の窓(自分も他者も知らないこと)
となりますので、開放の窓を広げ、秘密の窓を狭くするのが自己開示
開放の窓を広げ、盲点の窓を狭くするのがフィードバックとなります。
自己開示とフードバックを組み合わせるとを相互理解の効果大です。

会社の研修ではよく出てきますね。

自分の盲点に気づいてほしい人がいますよね。

自己開示とインクルージョンとダイバーシティ

最近は「ダイバーシティ&インクルージョン」(D&I)という言葉をよく耳にします。
ダイバーシティは、人材の多様性です。インクルージョンとは、組織の中で認められ、受け入れられている状態です。「ダイバーシティ&インクルージョン」は、組織内の多様な人材が、自分の居場所をみつけて、自分らしさを発揮できている状態です。この状態を実現できているときには、自己開示もしやすくなります。

たしかに人間関係をよくするために必要な環境ですね。

結構、深い問題ですね。

自己開示できない理由                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             

自己開示ができない理由は以下の点があげられます。
1.嫌われたくないという心理が働く。
2.警戒心が働く。
3.相手を信じられない。
4.過去に開示して嫌な思いをした。

警戒心は本能ですよね。

警戒心を緩める工夫が必要ですね。

自己開示の段階

自己開示は浅いところから深いところへ段階を踏んで開示します。4段階といわれています。
1.趣味や嗜好を話す。
2.ちょっとしたつらい経験や克服したことを話す。
3.決定的ではない自分の弱点を話す。
4.自分の嫌いなところや劣等感を持っていることを話す。

段階を踏むことも必要なんですね。

いきなり深刻な告白をされると相手も困りますからね。

自己開示の方法

自己開示は段階を踏みますが、方法は以下のとおりです。
1.自己開示ができる雰囲気、体制などの環境をつくる。
2.自己紹介や雑談などで話す。
3.失敗談を打ち明ける。
4.苦手を話す。
5.相手にも自己開示をしてもらう。
6.リーダーが率先して自己開示する。
なお、自分の承認欲求で自慢ばかりをすると「自己提示」となり、逆効果なので気をつけましょう。

段階を踏みながら、適宜開示していく感じですね。

相手にも話させるのがポイントですね。

自己開示の注意点・デメリット

自己開示で注意する点は以下のとおりです。
1.自慢話とならないように気をつける。
2.段階的に適度な自己開示を心がける。
3.無理におしつけない。
4.相手の反応を見る。
5.信用を損わないように気をつける。
6.自分のためだけに自己開示しない。

目的を間違えるといけませんね。

無理はだめですね。

中小企業と自己開示

中小企業は、少ない人数で運営します。しかし、人間関係が固定してしまいますし、人数が少ないから油断して、意外とお互いを理解していないことも多いのです。自己開示を正しい方法で会社全体で採り入れると効果が大きいです。

人間関係の固定は弊害が大きいですね。

組織が小さいと人事異動が少ないですからね。

笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。自己開示は相互理解の基本ですし、チームの雰囲気もよくなります。お互いに協力しやすくなりますので、会社の業績もよくなります。

インクルージョンですね。

心理的安全性の確保ですね。

まとめ

自己開示とは、自分自身に関する情報を、ありのままに強みだけでなく、悩みや弱点なども含めて開示することです。安心感、信頼感、親近感が生まれ、心理的安全性のもとにもなります。まず、自己開示できる雰囲気を作り、自慢話はせず、雑談などを利用してリーダーが率先して行い、相手からも引き出して、お互いを認め合う良い人間関係を作りましょう。

今日も難しい課題でしたが、「起業時を振り返る研修」「起業時を振り返る戦略づくり」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

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(了)