目次
概要
第45回は「いい自己主張していますか~アサーティブコミュニケーション」です。
塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。
第45回は「いい自己主張していますか~アサーティブコミュニケーション」です。
アサーティブコミュニケーションは企業研修の人気メニューですよね。
そうなんですが、いまいち効果が出てる話はきかないんでんですよね。
「自己表現は苦手です」という新入社員が多いと思います。アサーティブコミュニケーションは、普及してない感じはありますが、研修を企画する立場からすると、コミュニケーション活性化するためにとても必要な研修というイメージが強いですね。
なるほど。うまくいかないのはに日本文化に合わないんでしょうか。でも、人気は根強いですね。
そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?
アサーティブコミュニケーションとは
アサーティブ(assertive)とは、「自己主張すること」という意味ですが、アサーティブコミュニケーションは、お互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーションのことです。アサーションとも呼ばれます。
1.アグレッシブ
攻撃的(どらえもんのジャイアンのイメージ)
2.ノン・アサーティブ
受け身的、自己主張はしない(どらえもんののび太のイメージ)
3.アサーティブ
相手を尊重したうえで自己主張(どらえもんのしずかちゃんのイメージ)
漫画やアニメの世界ではうまくいくかもしれませんね。
日本では、2番目の態度が多いですよね。
アサーティブコミュニケーションが必要な理由
アサーティブコミュニケーションが必要な理由は以下のとおりです。
1.コロナでオンライン面談が普及してコミュニケーションがクロ-ズアップされる場面が増えた。
2.コロナで対面が難しく、非言語が伝わりにくく言語がさらに重要になった。
3.労働力不足で社員の底上げが必要になった
4.同調圧力が強い日本文化の短所を改善する必要がある。
5.多様性を受け入れることが基本になってきた。
1ON1と背景が似てますね。
1ON1と違うのは、主張するテクニックに重点があることですね。
5つの要素
いいアサーティブコミュニケーションには5つの要素があります。
1.誠実
自己主張するうえでは、自分自身への誠実さが必要です。
2.率直
率直にいうほうが受け入れられやすくなります。主語は私です。
3.対等
上司から部下や部下から上司の場面でも、対等にいうことだ大事です。
4.自己責任
自分の責任で発言します。
5.I’m OK, you are OK.
自分も相手もよい結果が必要です。
相手を大切にするのは、自分を大切にするためです。
最後の相手の尊重が大事ですね。
自己責任が原則なんですね。
DESC法
いいアサーティブコミュニケーションの方法としてアメリカの心理学者ゴードン・バウアーらによって提唱されたDESC法があります。
1.Describe(描写する)
客観的な事実や状況を具体的に描写します。
2.Explain(説明する)
描写した客観的事実に対して自分の主観的な気持ちを述べます。
3.Specify(提案する)
状況を変えるための具体的かつ現実的な代替案を提案します。
4.Choose(選択する)
提案について相手の「YES・NO」に対してどうするかの選択肢を用意します。
自分に意見が通りやすくなるための工夫ですね。描写して、気持ちを述べて、提案して、代替案も用意するんですね。
DESC法という名前もそうですが、内容も難しく感じる理由かもしれませんね。
アサーティブコミュニケーションの効果
アサーティブコミュニケーションの効果は次のようなものがあります。
■直接効果
1.いろいろな立場、意見がでやすくなり、受け入れやすくなります。
2.自己主張ができます。
3.率直な態度が増えます。
4.感情的にならないようになります。
■間接効果
1.自尊心が満足できます。
2.自己信頼感が増します。
3.チームコントロールができます。
4.主体性が生まれます。
5.対人不安が減少します。
■会社が組織的に取り組むことの効果
1.モチベーションがあがります。
2.従業員エンゲージメントがあがります。
3.会社の課題の遂行に効果があります。
4.メンバーの関係構築に効果があります。
ずいぶんいいことが多いですね。
うまく機能すると効果が大きそうですね。
アサーティブコミュニケーションの混乱
ところがうまく行かないと混乱が起きるのです。
1.定義があいまい
アサーティブの定義があいまいで奨励しにくいことがあります。
2.攻撃的になる
攻撃的になってしまうことがあります。
3.チームから浮いてしまう
組織全体で取り組まないと、浮いてしまいます。
会社全体で推進することが大切そうですね。
研修で練習するほうがいいかもしれませんね。
中小企業とアサーティブコミュニケーション
中小企業では、少ない人数ですから、率直な意見交換ができてることも多いと思います。しかし、上司と部下は、指揮命令関係がありますから、命令系統をこわさないで意見を出させるように工夫する必要もあります。そのためには、アサーティブコミュニケーションが効果的です。
指揮命令系統も人間関係もこわさずに率直な意見交換ができるのが理想ですね。
お客様に説明する場面でも、アサーティブコミュニケーションが効果あるかもしれませんね。
笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。1on1とともにアサーティブコミュニケーションを組織的に取り入れることで、相手を尊重したうえでの自己主張がお互いにできることになります。精神的な不安解消にもつながりますし、モチベーションやエンゲージメントでも効果がありますね。
自分の主張を受け入れてもらえると嬉しいですよね。
会社では研修も含めてとりいれる必要がありそうですね。
まとめ
アサーティブ(assertive)は、「自己主張」という意味ですが、アサーティブコミュニケーションは、お互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーション手法です。「誠実」「率直」「対等」「自己責任」「I’m OK, you are OK.」の5つの要素があります。方法として「D描写」「E説明」「S提案」「C選択」のDESC法があります。相手を尊重した意見交換ができ、信頼関係構築、不安解消、モチベーション向上やエンゲージメント向上で効果がありますので、業績向上にもつながります。
今日も難しい課題でしたが、「アサーティブコミュニケーション導入」「アサーティブコミュニケーション研修」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。
これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。
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(了)