行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第9回:熱い思いを伝えていますか?

第9回:熱い思いを伝えていますか?



概要

第9回は「熱い思いを伝えていますか」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第9回は熱い思いを伝えていますかです。

ワールドカップ日本代表のブラボーみたいに叫ぶこと?

会社でも暑苦しい人はいますけど、叫ぶのは難しいです。

ブラボーをお勧めしてるわけではありません。叫ばなくてもいいのですが、そもそも「思いを伝える」ことは、あたりまえのようでできていないことが多いのです。実際には、「事実」を伝えるだけで終わってしまいます。例えば、「今年の目標は〇〇です。」「新しいやり方は〇〇なので〇〇してください。」のような伝達型になってしまいます。そうすると、受取るほうも、「はいはい」「また始まった」のような受取りかたになってしまいます。

夫婦の会話や親子の会話にもありがちですね。

「事実」ではなく、「思い」を伝えるということですか?

そうですね。ネットやオンラインが進歩して社内ホームページができたときには、「情報共有」と称して、掲示さえすれば伝わると考えて、それだけで済まそうとしていたのではないでしょうか?

掲示物は掲示する側の責任逃れみたいな感じがします。お役所みたいです。

だいたいが長文でわかりにくいから読みたくないと思ってしまいますよね。

思いを持つこと

会社には理念、目標、ビジョンがあります。最近では、パーパス経営といって、「パーパス」をもつことが大事といわれています。今回はそのお話の詳細ではありませんが、簡単にいうと、それが、「会社の思い」「経営者の思い」です。その「熱い思い」をしっかりと明確にもつことがまずは大事です。例えば、笑顔経営塾は、「あなたの笑顔がみたい」というモットーを持っていますが、そういう「思い」があって連載しているわけです。

「売上をあげる」のではなく、「お客様に喜んでもらう」という発想ですね。

まずは、経営のビジョンなどをしっかり作ることが大事ですね。そこに社会貢献などがあると、共感しやすいですね。

実は、ここで大事なのが、「経営者の思いを受け取って伝える人」の伝え方です。よくあるのが、「社長が言ってるから」とか「会社のためだから」などと伝えるケースです。これはいけません。「会社の方針は〇〇だが、自分もこう思う」というのが正しい伝え方です。部長なら、「私はこの部をこうしたいんだ」という「思い」です。リーダーシップのあり方にも関わります。

なるほど、上だけみてる中間管理職は、下からみるとみえみえですからね。

会社の方針を受けて、その部門の「思い」を部門長が持つのは理想ですね。「君のためを思って言っているんだ」というのはやめてほしいですけど。

思いを伝えること

「思い」を伝えるときは「話す」ことをおすすめします。「掲示」は言語によるコニュニケーションになりますが、「話す」場合には、言語以外のコミュニケーション手段が同時に使われます。簡単にいうと、聞いた人が「社長本気だな」「部長やる気だしてるな」のような受け止め方が、「話す」場合には伝わります。

顔の表情、声の出し方、身振り手振りなどですね。就活思い出しちゃいました。

メラビアンの法則なんていいましたかねえ。オンライン時代にあえて「話す」ことの重要性ですね。確かに熱く語られたりすると、気持ちが動きそうですね。

思いの伝え方

「思い」を「話す」形で伝える伝え方にも、注意してほしいことがあります。

「人は伝え方が9割」という本がありましたね。

漫才のミルクボーイではありませんが、そこのところもう少し詳しく教えていただけますか?

「思い」を「話し」て、その思いを実現したいわけですから、聞いた人がその「思い」に「共感」する「伝え方」が大事です。話す本人が「思い」に共感していて、それを自分の言葉で話す必要もありますし、さらにそれに共感してもらう必要があります。

共感ですか。「思い」を聞いた人が「共感」して初めて行動に結びつくわけですね。「イヤイヤ従う」のと「共感して行動する」のとでは、結果が違ってくるわけですね。

「実は自分もそう思ってました。」「その考えに賛成です」っていうのが理想ですね。

一方通行ではない「対話」の中で「自分の言葉で思いを伝える」のがよくて、「思いを発信する」「意見を引き出す」「よく聴く」の三点を心がけるといいですね。そうすると、いろいろな立場の人の思いが交差して、新しいアイデアが出たりすることもあります。一緒に仕事をする意味が出てきます。

意見を言われるのは怖いですが、その過程を通ることが大事かもしれませんね。やりとりをすると、納得感や一体感が生まれそうですね。

そうすると「思い」を実現したいという「熱」が生まれるかもしれません。困難なことがあっても、乗り越えるためには、「熱」も必要です。

会社の中には「思い」を伝えるべき場面がたくさんあります。これを大事にすることで、納得感が生まれて革新行動に変わります。「熱い思いを伝える」ことを目指したいですね。時間がないと思うかもしれませんが、日常の会話の中に「思い」を織り込んでいくことも可能です。

今日も難しい課題でしたが、「思いを持つ」「熱い思いの伝え方」などでお手伝いさせていただくのが一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

まずはお問い合わせください

今回は、「熱い思いを伝えていますか」について、ご理解いただけたと思います。

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(了)