目次
概要
第91回は「強い総務を作ろう~企業変革のために」です。
塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。
第91回は「強い総務を作ろう~企業変革のために」です。
塾長は総務出身でしたね。
総務はサービスする部門なのかコントロールする部門なのかという疑問はありますね。
大企業では、経営企画、法務、広報、人事、労務、経理など一般管理部門における間接業務も専門化されています。従来型の総務は、専門化されずに残された部門で、便利屋や雑用係といわれています。中小企業では、専門化がされていないで、間接業務全般を総務部門が行うことが多く、管理部などの名称もあります。
組織の大きさで間接部門もありかたが違うわけですね。
そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?
「強い総務」とは
従来の総務は「縁の下の力持ち」「守りの部署」というイメージが強かったのです。しかし、近年では「強い総務」「攻めの総務」「戦略総務」などの言葉で、総務のありかたを変えようとする動きがあります。営業や製造部門に改革が必要なように、間接部門である総務も改革をしなければならない時代になっています。
なるほど、総務部門のサービスを利用するのは全社員ですから、ここがボトルネックになっていると、会社全体の効率が悪い感じですよね。
総務を改革すると、その影響力が大きいことに気づいてきたわけですね。
なぜ強い総務を作る必要があるのか
コロナのインパクトが大きいです。リモート勤務の仕組みや感染症対策の導入など、総務に力が試されることがおおくなりました。
1.リモート勤務を実現するために、紙で行う業務の非効率さに焦点があてられた。
2.感染症対策で、制度改革のスピードが要求された。
3.ハンコ出社がムダだという認識が生まれた。
4.働きかた改革で、残業のない仕組みが求められるようになった。
5.DXの導入が検討され、全社的な業務の効率化が求められるようになった。
6.総務部門が全社業務に大きな影響力を持つことが再認識された。
コロナ対策はスピードが命でしたね。
待ったなしでした。
従来型総務の問題点
従来型総務の問題点は次のとおりです。
1.業務を処理できればいいと思われている。
2.経営陣は総務に関心がない。
3.非効率でも放置されがちである。
4.総務が「処理してあげる」という立場になりがちである。
総務に気を遣いがちですね。
威張る人がでてきますね。
従来型総務の課題と強化
従来型総務の業務そのものにも改革は必要です。
1.備品・消耗品の購入
徹底したコストダウンと手配の簡易・迅速化が課題です。
2.社内イベントの実施
イベントのマンネリ化を防ぐことが課題です。
3.施設管理
施設管理の外注も要検討。安全管理も課題です。
4.人事労務管理
休暇申請などの事務の簡素化が課題です。
5.契約管理・文書管理
内容のチェックの専門的知識と契約のペーパーレス化が課題です。
6.防災セキュリティ
従来の地震対策中心から気候変動や感染症に対応した対策に重点を移すことが課題です。
7.福利厚生
働き方改革に対応することが課題です。
8.電子帳簿保存法
電子での経理証憑の保存が義務づけられています。
従来型でもかなり改革が必要ですね。
影響も大きそうですね。
ハンコ出社をやめる
ハンコ出社はとても象徴的な出来事でしたね。ハンコを押すためだけに出社するのはどうみても、ムダであると気づかれました。そこで、総務業務の流れ、間接部門の非効率さ、紙での業務のムダに焦点があてられたわけです。上司の承認の意味のハンコは、ワークフローが代替できます。契約の押印は、電子契約で代替できます。いずれもITの導入が解決の近道ですね。
DXというほどでもないですね。
象徴ですね。
新しい総務の攻撃的な役割
新しい総務の攻撃的な役割は次のようなものが考えられます。
1.会社全体の生産性向上とIT化
2.会社の制度全体の改革
3.企業文化・企業風土の醸成
4.社員のモチベーションの向上
5.株主との関係強化
6.経営陣と現場とのパイプ役
7.取引先の強化
企業の中で役割を請け負う部門が明確でない施策を多いですね。
やらなければいけないというのはわかっていても誰も手を出さないところに積極的に取り組むんですね。
企業変革のために強い総務を実現する方法
強い総務は攻撃的に実現することが必要です。
1.経営陣へ積極的に提案する
2.定量的な目標値をもってPDCAで取り組む
3.企業の目標の実現に寄与する
4.ITを活用する
5.外部の活用(政府の補助やコンサル)
経営者をサポートする右腕ですね。
優秀なスタッフがほしいですね。
中小企業と強い総務
中小企業は人数も少なく組織も大きくありません。経営者が直接現場を管理する場合もあります。しかし、企業が成長する過程では、間接部門・総務部門の役割が大きくなるのですが、そこに気づかないで改革もせず取り残されるケースが多いようです。コロナを契機にそうはいってられなくなりました。企業が大きくなるためには、強い総務が必要です。
たしかに、子供が大きくなったら服や靴は買い換えないといけませんよね。間接部門・総務部門も変わらないといけない気がします。
計画性が求められますね。
笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。強い総務は社員全般へのサービス改善もめざします。社員にとっても、仕事がやりやすくなります。強い総務は、積極的にそういう企業風土作りも推進します。
企業風土を作る役割は総務がよさそうですね。
社員にもやさしい総務がいいですね。
まとめ
コロナを契機にハンコ出社が批判されるなど強く新しい総務が求められています。従来の業務の改革も必要ですが、新しい戦略総務としては、全社の生産性向上とIT化、制度全体の改革、企業文化・企業風土の醸成、社員のモチベーションの向上、株主・取引先との関係強化、経営陣と現場とのパイプ役などが考えられます。目標値をもってPDCAで積極的に取り組み、強い総務で企業を変革しましょう。
今日も難しい課題でしたが、「強い総務を作る研修」「強い総務の体制づくり」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。
これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。
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(了)