行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第23回:コミュ力ありますか~コミュリッチの職場

第23回:コミュ力ありますか~コミュリッチの職場



概要

第23回は「コミュ力ありますか~コミュリッチの職場」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第23回は「コミュ力ありますか~コミュリッチの職場」です。

コミュニケーション能力のことを省略して「コミュ力(りょく)」っていってるんでしょ。

コミュニケーションが豊富な職場がコミュリッチの職場でしょうか。

春が待ち遠しいですが、新入社員、新入生、新学年にとっては、まさに「コミュ力(りょく)」が話題の季節になります。今は、若いうちから気にするようです。学校でもいじめられないようにしなきゃいけないですからね。最近では「コミュ障(しょう)」という言葉も盛んに使われています。

自己紹介なんかで、実はちょっと「コミュ障」なんです・・・というような使われ方らしいですね。「古見さんはコミュ障です。」というアニメ好きですよ。

そういう時代なんですね。

コミュニケーション能力というのを、個人の能力と捉えるのはいいのですが、職場の中でコミュニケーションがどう行われているかと考えると、職場の能力としても捉えることができると思っています。

個人の責任にしないということですね?リモートの視点もあるかもしれませんね。

そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?

コミュニケーションとは

コミュニケーションは、簡単にいうと「伝える」ことが基本になります。一方的に伝えるのではなく、相手が受け止めて初めて、コミュニケーションが成立します。しかし、伝える側は自分にできることをやるしかないわけですから、相手がうけとめやすいように伝えることが、コミュニケーションの基本になります。

メールの場合、電話の場合、直接対面して話す場合と、いろいろな場面で伝わりかたが違いますよね。

メラビアンの法則(コミュニケーションでは、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%で影響を与えるという法則)なんかがよく出ますよね。

コミュニケーションは「伝える相手を把握すること」「伝えたいことを整理すること」「わかりやすいように伝えること」からなりたつと思います。
1.伝える相手を把握すること
相手が伝えたい内容に興味があるか、関心があるか、理解できるベースはあるかを把握します。挨拶、日常会話、雑談でいいですね。対面していれば、相手の表情もみなければなりません。よく「目をみて話せ」といいますが、顔色は大事ですね。専門的な内容の場合は、相手の知っているレベルも把握したいですね。
2.伝えたいことを整理すること
相手が理解できないことを一方的に伝えるのは時間の無駄です。相手が興味があることや、知っていることを整理して、伝え方を変えるべきですね。
3.わかりやすいように伝えること
プレゼンテーションなら、写真や図を駆使します。トークの内容はポジティブなほうがいいですね。相手が十分している内容だと思ったら省略するし、しらなさそうだったら、詳しく説明するなどの臨機応変の対応も必要ですね。

プレゼンテーションの講義みたいになっちゃいましたけど、あらゆるコミュニケーションでこのプロセスが行われるということですね。

日常会話ならそこまでは・・と思いますけど、いいたいことはわかります。リモートで顔出ししないと、相手の表情が読めなくて困りますけど。

コミュ力とは

コミュ力(りょく)が高い人は、コミュニケーションが円滑に行うことができて、相手に伝えたいことを伝える能力が高い人ということになります。

聴く側に会わせた伝え方ですね。

聴く側に「傾聴力」があることは、必要ですが、話す側も「傾聴力」がないといけませんんね。

ただ、職場では自分(たち)が「コミュ力」があると思っていたら要注意ですね。「コミュ力」があると思ってる人は、自分の意見を通せるから、そういうように思えると自覚してほしいですね。

職場では、上司やリーダー、先輩などの意見がとおりますよね。

相手がしぶしぶいうことをきいてもお構いなしでは、いい職場にならないですよね。

言葉を大切に

「手を打てば 鯉は餌と聞き 鳥は逃げ 女中は茶と聞く 猿沢の池」という歌を聴いたことありますか?おなじことでも、相手のとらえ方がこれだけ違うという意味ですね。

女中さんがお茶をもってくるのはうらやましいです。

「手を打つ」というのもコミュニケーションだとすると、女中さんとの間には信頼関係がみえてきますね。鯉も餌の期待感を持っています。鳥だけが、コミュニケーションの信頼関係がなかったんでしょうね。

コミュニケーションでは、言葉以外の大切さや、言葉を交わす回数などに着目する必要がありますが、言葉の大切さを忘れないでほしいと思っています。「手を打つ」と誤解も生じてしまいます。
文化庁が平成 30年に報告した「分かり合うための言語コミュニケーション(報告)」では、「正確さ」、「分かりやすさ」、「ふさわしさ」、「敬意と親しさ」の四つの要素を、目的に応じてバランス良く生かしていくことが重要であると提案しています。
とくに「ふさわしさ」や「敬意と親しさ」は、面白い視点ですね。相手がわかる言葉を選びたいですよね。
それと、私は、伝えるためには、「現象に名前をつける」ことで、言葉にするのも大事だと思っています。故障で問題が多い製造業の場合でいったら、頻繁する故障に名前をつけて、全社をあげて問題解決を図るなどの手法です。

言葉以外に着目したうえで、あえて、言葉も大切だと原点回帰するわけですね。

専門用語や社内専門用語は要注意ですね。その会社のある一部の人たちだけで使用している「言葉」もありますよね。「ガッチャンコする」「エイヤでやっちゃう」とか、おじさんサラリーマンは使いますが、死語らしいですから、気をつけてくださいね。

コミュリッチの職場

笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。職場の中で円滑なコミュニケーションが行える、すなわちコミュリッチの職場が理想です。職場では、上司やリーダー、先輩などの意見がとおりますよね。ある程度上の立場の人こそ、無言の圧力を周りに与えています。でも「人手不足」の職場では、新しいメンバーにはぜひ定着してもらいたいですよね。「コミュ力」も「新人」も職場が育てるものですから、ちゃんと意見をいえる環境をつくってあげてほしいです。

最初から高い要求をしないことですね。最初は誰もいえないから、聞いてあげるとか。

意見をいえる雰囲気をつくるのも一つの理想ですね。新人には職場の文化の理解に時間がかかるし、そのためにもたくさん会話してほしいです。

まとめ

コミュニケーション能力は、伝える側と聴く側の能力から成り立っています。伝える場合は「伝える相手を把握すること」「伝えたいことを整理すること」「わかりやすいように伝えること」が必要です。個人ではなく職場の能力として、職場の中で円滑なコミュニケーションが行えるコミュリッチの職場が理想です。意見をいいあえる環境をつくりましょう。

今日も難しい課題でしたが、「コミュ力の高めかた」「コミュリッチの職場作り」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

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(了)