行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第24回:理想の上司していますか~リーダーシップのありかた

第24回:理想の上司していますか~リーダーシップのありかた



概要

第24回は「理想の上司していますか~リーダーシップのありかた」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第24回は「理想の上司していますか~リーダーシップのありかた」です。

富士通では入社2年目の課長というのが話題でした。上司になるってどうしていいかわからないのが実際のところですよねえ。私も好きな上司と嫌いな上司がいました。ある意味親ガチャですね。

残業代減らしのための「名ばかり管理職」というのもあります。

明治安田生命保険が毎年「理想の上司」ランキングを発表しています。2023年春の新入社員対象では、男性上司は「内村光良」さん、女性上司は「水卜麻美」さんが、それぞれ7年連続で1位になりました。内村さん、水卜さんともに、「親しみやすい」イメージで共感を集めました。実力がある、指導力がある、頼もしい、親しみすい、知性的・スマート、おもしろい、落ち着きのある、明るい、 天才肌、 優しいなど項目で評価されているのですが、「指導力」で上位に来てるのが、イチローさんなどのスポーツ選手が多くて、その他の人はあまり「指導力」ポイントが高くありません。一緒に働きたい上司は「柔軟な考え方ができる」上司(37.9%)が最も多い結果となったようです。

たしかに、指導されるよりは見てくれるとか、守ってくれるほうがいいかもしれませんね。今の若い人だから昔とは違うのが当たり前なのかと思いつつ、これからの上司のあり方を示しているかもしれませんね。

選ばれた人はテレビなどの露出が多いからかもしれませんから、人物より理由に鍵がありそうですね。昭和のがんこ親父も魅力ありますけど、これからの上司となるとLGBTやパワハラ・セクハラの流れからして、柔軟じゃないとムリなんでしょうかねえ。

理想の上司というアンケートから、リーダーシップのあり方が見えてくると思います。

リーダーシップというと難しく感じますけど、理想の上司でいいような気がしますね。

そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?

リーダーシップとは

リーダーシップとは、指揮、統率、影響力により、組織目標を達成する行動です。

組織としては、大きくは会社から小さければチームまで、それぞれリーダーがいるわけですね。そのリーダーがとるべき行動ですか。

「指揮、統率」までは軍隊みたいですね。最後の「影響力」というのだけがちょっと違う感じがあります。

上司というのは、とかく批判されるものです。誰だって、「上司の悪口で酒を飲む」という経験があると思います。「現場を見ない」「命令ばかりする」「話をきかない」「丸投げする」など、言い出したらキリがないくらい出てきます。上司目線でいうと、「部下は命令に従うもの」と思い込んでいる人もいます。軍隊はそれでいいかもしれません。でも自分が部下だった頃のことはすっかり忘れるんですね。そこで、リーダーはどうあるべきか、という議論は尽きないわけです。

部下から上司に昇格したら、急に「部下を従わせる」という義務感が出るんでしょうか。中間管理職としてみたら、そのまた上から命令されてるかもしれません。

部下からすると命令に従うほうが楽という感覚もありますけど、命令と服従という関係は弊害が多いので壊さないといけませんね。それのヒントが「影響力」かなあ。

リーダーシップの類型

リーダーシップは昔から、いろいろな理論があります。
◆レビンの類型
1.専制型・・・リーダーが決定
2.放任型・・・集団まかせ
3.民主型・・・リーダーの支援で集団が討議して決定
◆三隅氏のPM理論(P課題達成、M組織維持)
1.pm型(pmともに弱い)・・・失格
2.pM型(p弱くM強い)・・・親分型でホンワカ職場
3.Pm型(P強くm弱い)・・・能吏型でギスギス職場
4.PM型(PMとも強い)・・・理想型でイキイキ職場
◆ハーシー&ブランチャードの状況適合リーダーシップ(SL理論)
部下の成熟度によって異なるスタイル(指導、コーチ、参加、委任)が提唱されています。

民主型がわかりやすくていいですね。

成熟度で異なるというのもわかる気がします。明治安田生命のアンケードはあくまでも新入社員ですからね。ベテランになると、任せてほしくなります。

ウォーレン・ベニスさんという人はマネージャーとリーダーの違いという形で論じています。
◆マネージャー
管理する、前例を模倣する、維持する、いつ・どのようにと考える
◆リーダー
革新する、オリジナルを作る、発展させる、何をなぜと考える

理想の上司は、マネージャーではなくリーダーということになるのでしょうか?

上司としてはマネジメントがどうしても最初に来ますが、それだけではだめで、リーダーの役割も必要なんでしょうね。

リーダーシップの改善

これまでのお話から、リーダーシップの改善の方向性が見えてくると思います。
1.ビジョン・理想を語る
2.明るいチームを作る
3.部下を把握し、動機づけする
4.日常の改善を続ける
5.大胆な変革に挑戦する

命令に従うのではなく、一緒に共感した目標に向かって頑張るという感じですね。

明るいチームでは、「内村光良」「水卜麻美」さんがいいですね。お笑いも勉強しなくでは。

これからのリーダーとして、コーチ型リーダーとか、ファシリテータ型リーダーとかさまざまな形も提唱されていますが、サーバント型というのも有名です。
1.部下との関係・・・服従でなく奉仕する
2.部下の評価・・・結果ではなく努力の過程と成長
3.部下からの評価・・・能力ではなく、慕われる
4.判断基準・・・上司の基準でなく、部下の話から判断
5.業務遂行・・・指示と監督ではなく、委任
6.コミュニティ形成・・・強制ではなく説得と対話

上司が部下に奉仕するという発想が面白いですね。

パワハラ禁止の時代には、合ってるかもしれませんね。

リーダーとフォロワーが作る理想の職場

笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。実は、リーダーにフォロワーが協力して初めて、組織として成功することができます。リーダーだけでは、いい組織にはなりません。組織が出す結果に対して「リーダー」より「メンバー」のほうが、はるかに及ぼす影響が大きいともいわれています。リーダーが理想の上司に向かって行動し、部下が協力して理想の職場がつくられます。リーダーは部下の状況に応じて、指導が必要な場合もありますし、委任して任せることも重要な場合もあります。リーダーとフォロワーが作る楽しい雰囲気の理想の職場をめざしましょう。

部下も大事なんですねえ。だから、「親しみやすさ」がキーワードになるんですね。

上司は命令しようとするけど、そうじゃなくて、「部下のことをわかってくれたら、ちゃんと部下もやるからね」ということでしょうか。部下が協力したくなる上司が理想ですね。

まとめ

リーダーシップとは、指揮、統率、影響力により、組織目標を達成する行動です。リーダーシップにはいろいろな理論がありますが、理想の役割は、ビジョン・理想の展開、明るいチームづくり、部下の把握・動機づけ、改善と変革ではないでしょうか。リーダーが理想の上司にふさわしく行動し、部下が協力して理想の職場がつくられます。「理想の上司」ランキングでは「親しみやすい」イメージが共感を集めます。行動としては、命令や指導よりも、傾聴、対話、説得、委任などが求められます。リーダーとフォロワーが作る楽しい雰囲気の理想の職場をめざしましょう。

今日も難しい課題でしたが、「リーダーシップの高めかた」「リーダーとフォロワーが作る理想の職場作り」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

まずはお問い合わせください

今回のお話はいかがでしたでしょうか?

経営コンサル、社員育成は当事務所・リーガルフロネシス株式会社にお任せください。

経営理念の展開を通じての売上・業績向上、社員の育成を通じての組織改革には、計画的・長期的な改革推進が欠かせません。まずは、現状把握から始め、お客様にぴったりの方法をご提案します。

まずはお問合せください。より良い経営のために、戦略経営・人材育成のお手伝いをいたします。

(了)