概要
第29回は「内省していますか~経験から学ぶへ」です。
塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。
第29回は「内省していますか~経験から学ぶへ」です。
塾長おすすめの経験学習ですね。
反省だけならサルでもできるといいますよね。
内省は、簡単にいうと自分を振り返ることですね。その中で、自分が経験したことから学んでもらいたいということです。有名なロミンガーの法則で、「人が成長する7割は業務経験、2割が薫陶、1割は研修」といわれています。
なるほど。ムダな研修よりも自分の経験したことを振り返って学ぶということですね。
そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?
内省とは
内省とは「自分の考えや言動、行動について深く省みること」といわれています。反省とは違います。
反省になると、前提に「悪いことをした」、だから「お詫びします」という流れが多いですね。
そう、そこで「次の改善行動」につながらないと、又繰り返して怒られる。
内省するときのポイントは以下のようになります。
1.深く省みること
意識的に、振り返ってください。
日常のなかで見過ごしがちなことも振り返りましょう。
2.よかったことも悪かったことも
よかったことも振り返ってください。
悪かったことは反省するとして、良かったことは推奨です。
3.学びにつなげる
学びにつなげるというところまで実施しましょう。
4.テーマがあるといい
学びをするうえで、テーマを持つと学びが得られやすくなります。
例えば、「マネージャーとしてのスキル」です。
5.学びから行動へ
学びをいかした行動をしてください。
6.サイクルして続ける
このやりかたを繰り返すと効果がでてきます。
だいぶ反省とは違いますね。循環させて、行動を改善するのと、良かった点も振り変えるのがいいですね。
テーマをもつのもいいですね。PDCAに似てますね。
有名は海軍の五省は以下のようになります。
一 至誠に悖(もと)るなかりしか
〔誠実さや真心、人の道に背くところはなかったか〕
二 言行に恥づるなかりしか
〔発言や行動に、過ちや反省するところはなかったか〕
三 気力に欠くるなかりしか
〔物事を成し遂げようとする精神力は、十分であったか〕
四 努力に憾(うら)みなかりしか
〔目的を達成するために、惜しみなく努力したか〕
五 不精に亘(わた)るなかりしか
〔怠けたり、面倒くさがったりしたことはなかったか〕
五つの項目の内省を習慣にしてたわけですね。
理想的な行動を促すテーマを5つ持つことで、とても効果があったんでしょうね。
経験学習モデル
経験学習では、コルブの経験学習モデルが有名です。
1.経験・・・自分の経験
2.省察・・・振り返る
3.抽象化・・・教訓を導き出す
4.行動・・・教訓を行動にいかす
抽象化するところが鍵でしょうか?
抽象化とか教訓を得るというのは、練習しないといけない項目のような気がします。
自分一人で内省するのが理想的ですが、「グループで一人一人が内省を行い、そのうえで自分の内省を発表し、コメントしあう」という研修を実施しています。
それはいいですね。他人の目が、自分の内省をサポートする形ですね。
そうすると、内省をきちんと正直に話すのが前提ですね。そしてそれを聴いた人も自分の内省と照らしあわせながら、コメントするんですね。
リーダーが内省して、部下の内省も支援する
リーダーのマネジメントの研修にもとりいれることができます。初めてマネジメントする人は「部下がいうことを聴いてくれない」といような悩みを持ちます。新任のマネージャーでグループを作って、内省会をすると効果的です。ベテランが加わってアドバイスしてもいいですね。
現場でおきている新任マネージャーの実際の事例から学ぶわけですね。
経営側からみても、どんなことがおきているのか内容が知りたくはなりますね。
ある程度学んだマネージャーは、部下に内省をさせることもできます。その場合は、マネージャーが内省を支援する側になります。
内省は現場に近いほど効果がでそうですね。ほとんど、OJTの世界ですね。
OJTをすればいいというのはわかっているんですが、どうやっていいのかがわかりにくいです。そういう意味では、OJTに内省の手法を取り入れると効果がでそうです。
組織全体が内省をすすめる
笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。内省は楽しく進めることを意識しましょう。眉間に皺をよせなければならないわけではありません。楽しいほうが効果もあがります。「ばかにしない」笑いがあるといいですね。
そのうえで、マネージャーから始めて、組織全体に広めると効果があがります。また、理論学習やテーマ選定をうまく組み合わせれば、その会社に必要な内容で、会社全体が学習効果を上げることができます。経営者の方は、社員教育に悩んでおられる理由に、「教材が実態に合わないこと」と「研修の効果が出ないこと」があります。まさに、内省を組織的にとりいれると、会社の実態を反映した、行動につながる、社員教育になります。いわゆる理想的な「学習する組織」となることができます。
なんかいいことづくめでいわれると却って怪しいです。何か工夫がないとうまくいかないのかもしれませんね。
理屈は簡単そうですから、教訓や気づきの導きだしかたや、適切なテーマを与えるところが工夫のしどころかもしれませんね。
まとめ
内省とは「自分の考えや言動、行動について深く省みること」です。「人が成長する7割は業務経験」ですので、内省して経験から学びます。ポイントは「深く省みる」「よかったことも」「学び=教訓につなげる」「テーマを持つ」「行動につなげる」「繰り返し続ける」ことです。マネージャーから始めて、組織全体に広めると効果があがります。会社の実態を反映した改善行動につながる「学習する組織」となることができます。
今日も難しい課題でしたが、「内省のすすめ方」「内省を活かす組織作り」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。
これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。
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(了)