行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第61回:ビジネスモデルを変えよう~もうける仕組みを見直す

第61回:ビジネスモデルを変えよう~もうける仕組みを見直す



目次

概要

第61回は「ビジネスモデルを変えよう~もうける仕組みを見直す」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第61回は「ビジネスモデルを変えよう~もうける仕組みを見直す」です。

儲ける仕組みは変わってきているんでしょうか。

世の中の変化が早いですよね。

町の本屋さんが減ってるのは、本を読まなくなったとうのもあるかもしれませんが、アマゾンが本にかかわるビジネスモデルを変えたともいえます。電子書籍や通販での購入です。

破壊的ですね。コロナ禍で、ウーバーイーツみたいな新しいビジネススタイルがはやりだしましたからね。

そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?

ビジネスモデルとは

ビジネスモデルとは、利益を生み出す製品やサービスに関する事業戦略と収益構造(仕組み)のことです。「ビジネスモデル特許」という制度が制定されたことで注目を浴びました。特に、消費者と企業がインターネットでつながり、製品やサービスの選択と購買、決済、配送までをシステム化し、収益性を高めたビジネスモデルが登場したことで一層注目されました。最近では、フリーミアムや広告モデルに代表されるように、無償で製品やサービスを提供し、収益を得る仕組みで成功する事例が増え、収益の仕組みだけをビジネスモデルと呼ぶことも増えています。

無料で使えるのが増えてますよね。あとから有料版を進められるのが多いですが。

スマホのアプリはほとんどが広告でなりたっているんですよね。

なぜビジネスモデルを変える必要性があるのか                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               

ではなぜ、ビジネスモデルの変革を検討する必要があるのでしょうか?
以下にまとめてみました。
1.DX、SNSの変革の流れが消費者を巻き込んでいるため、古いビジネスモデルの競争力がなくなってきている。
2.DXは単なるビジネスプロセスの改善だけではなく、ビジネスモデルを変えることまで可能であり、それを求められている。
3.クラウド、スマホで、消費者との接点のありかたは対面販売だけでなくなり、大きく変わっている。
4.コロナ禍で、リモートやキャッシュレスなどが一気に加速した。
5.すべてのモノがインターネットでつながるようになり、従来は把握できなかったデータが利用できるようになった。
6.インターネット販売や、飲食店予約などでは、評価やレコメンドがあたりまえになっている。
7.先進的な変革事例が多く紹介され、学ぶべき事例が増えている。
8.従来の戦略立案のやりかたでは、行き詰まったときに、大きなモデル転換がしにくい。
9.もののサービス化が求められている。

世の中の変化が激しいとは思ってましたけど、ビジネスの世界でも激しい変革が起こっているんですね。

子供のなりたい職業の上位が、ユーチューバーですから、従来のビジネスモデルを変えないといけない気がします。

ビジネスモデルの4要素                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   

ビジネスモデルの4要素は以下のとおりです。これらの要素の比較で、ビジネスモデルの特徴が浮かび上がってきます。
1.顧客(WHO)
2.提供価値(WHAT)
3.プロセス(HOW)
4.収益構造(WHY)
また、競争優位には二つのパターンがあります。
1.顧客との関係性を強くする
2.市場を支配する、あるいは競争が少ない市場へ進出する

例えば、フリーミアムは収益構造に特徴がありますね。

ユニクロは少品種大量生産でファブレスですから、プロセスも提供価値も収益構造もユニークですね。

ビジネスモデルの事例

ビジネスモデルの代表的な事例は以下のとおりです。
1.地域を支配する(スターバックス、セブンイレブン)
 特定の地域に多数店舗を展開し、競合を閉めだす
2.特定市場を支配する(マブチモーター)
 特定の市場、製品で圧倒的な優位を持ち、支配する
3.顧客ライフサイクル(ベネッセなど)
 子供の成長に合わせた教育の提供などで、顧客を囲い込む
4.デファクトスタンダード(マイクロソフト、インテル)
 事実上の業界標準とすることで、安定的・継続的に支配する。
5.レーザーブレード(ジレット)
 製品価格を抑え、消耗品で収益を上げる。
6.サブスクリプション(定額制など)
 利用料方式で安定的・継続的に収益を上げる。
7.フリーミアム(カルディ、ほか多数)
 無料でサービスを提供し、有料版に誘導する。
8.広告方式(GOOGLE)
 閲覧は無料で、広告で収益を上げる。

結構な数がありますね。成功した企業の数だけあるもかも。。。

成長するに従って、収益モデルが確立するパターンもありますね。

DX時代のビジネスモデル変革例

DX時代のビジネスモデルの変革事例は以下のとおりです。
1.クラウド(XaaS)
クラウドでサービスを提供するさまざまなパターンがあります。
2.D2C
 EC販売などで、実店舗を持たずに店舗経営ができます。
3.マスカスタマイゼーション
 BTO(Build to order)方式として注目を集めています。顧客からの注文を受けた後に製品を生産する方式で、デルなどのPCメーカーで採用されています。完成品の在庫を持つことなく、個別ユーザーのニーズに応えることができます。
4.シェアリングエコノミー
 空間:民泊、ホームシェア、駐車場シェアリングなど
 移動手段:カーシェアリング、ライドシェアリング、シェアリングサイクルなど
 モノ:フリマアプリ、レンタルサービスなど
 スキル:家事代行、子育てシェア、クラウドソーシングなど
 お金:クラウドファンディング
5.パーソナライゼーション
 顧客のデータをもとに、商品やサービスを提供する側が最適化を実施し、商品やサービスを通じて顧客体験を向上させ、興味や関心を引いて購買につなげます。これを実現するのが3つのデータです。
 1)デモグラフィック(消費者の属性)顧客の年齢や性別などの人口統計属性
 2)ビヘイビア(行動データ) サイト閲覧履歴やアクセス経路等の行動履歴
 3)コンテキストデータ(消費者の背景情報) 顧客の特性、背景、文化など

パーソナライゼーションはとても有効そうですね。一度広告をみたら繰り返し出てきますよね。

クッキーを利用するなら、個人情報の管理はしっかりしたいですね。

ビジスモデルの変革を検討する

ビジネスモデルの変革を検討する方法は以下のようになります。
1.実現したいことを描く
 提供している価値に競争力があれば、その価値を提供することをベースにします。
 提供方法やプロセスでは、DXをベースに検討します
 インターネットなどで、今まではできなかったことが増えているので、DXで変革できろことをベースにしたほうが、検討の幅が広がります。
2.実現したいことができそうなビジネスモデルを模倣する
 ビジネスモデルの要素を図などに描いて関係性を明らかにします。
3.要素を書き出す
 ・顧客セグメント・顧客との関係性・チャネル・提供価値・価格・収益構造
 ・費用構造・業務活動・経営資源・提携先・リスク・対競合優位性 
4.実現する計画・予算を立てる
 DX人材育成など経営資源の補充も必要です。
5.推進する
 推進責任者を決めて変革を実行します。

なかなか難しそうですね。

簡単にできたら苦労しないですよね。

ビジネスモデルの変革が成功するためには

ビジネスモデルの変革が成功するために注意するのは以下のようになります。
1.継続できること
 ビジネスモデルですから、継続する必要があります。
2.マネできないこと
 できれば、競合相手がマネできないほうが効果的です。
3.しっかりと価値提供すること
 強みや顧客価値をしっかりと提供することが成功への道です。
4.計画的に進めること
 準備をしっかりして計画的に進めるほうがいいです。
 新しい経営資源の取得も準備しましょう。
5.新しいことを採り入れること
 最新のものを採り入れないと、すぐに時代遅れになります。

特に価値の提供につきますね。

変革する理由があるから、つまり今うまくいってないから、変革するわけですからね。変革前に比べて、価値の提供がしっかりできてるといいですね。

中小企業とビジネスモデル

中小企業では、少ない人数で成果を出す必要があります。従来と同じ商売のしかたを続けているのに業績が悪くなって悩むこともあります。そういう時は、周囲の環境が変化してる可能性があります。特に顧客側の変化を見逃さないようにしないといけません。ビジネスモデルの変革は、そういうときに検討しましょう。そういう意味では、DXの採用はまったなしです。全く世の中が変ってしまい、顧客の行動パターンが変わる可能性があります。
経営資源などから、大企業でしかできないビジネスモデル(主に防御型)があります。一方で、中小企業にも向いているビジネスモデル(主に攻撃型)があります。中小企業に向いているビジネスモデルを検討しましょう。

大企業も最初は中小企業だったわけですから、最初の成功をつかむところが大事ですね。

フリースで成功したユニクロは、日本を代表する衣料メーカになりましたからね。

笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。ビジネスモデルの変革においても、「顧客の笑顔をみたい」という発想で取り組めば、社員の雰囲気もよくなります。閉塞感を打破するためにも、是非検討しましょう。

DXを採り入れて、働き方改革になるといいですね。

ビジネスモデルの変革も、継続的に進める必要がありますね。

まとめ

ビジネスモデルとは、製品やサービスに関する事業戦略と収益構造のことです。DXにより全く世の中が変ってしまい、顧客の行動パターンが変わっています。クラウド、D2C,マスカスタマイゼーション、サブスク、フリーミアムなど中小企業にも向いているビジネスモデルがあります。閉塞感を打破するためにも、是非検討しましょう。

今日も難しい課題でしたが、「ビジネスモデルの再検討」「DX推進と新しいビジネスモデルづくり」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

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(了)