行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第75回:ブランディングをしよう~目に見えない価値で差別化をするために

第75回:ブランディングをしよう~目に見えない価値で差別化をするために



目次

概要

第75回は「ブランディングをしよう~目に見えない価値で差別化をするために」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第75回は「ブランディングをしよう~目に見えない価値で差別化をするために」です。

ブランド品は好きですよ。

高級ブランドではないお話ですよね。

ブランドというと、大事なのはわかってるけどどうしていいかわからないことが多いですよね。

たしかに、意識的にブランドを確立するというよりも、商品や企業が成功したあとにブランドが確立している例が多いようなきもします。

そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?

ブランディングとは

ブランドには目に見えない価値があるといわれ、ブランドを無形資産ととらえた時の価値のことをブランド・エクイティといいます。ブランディングとは、ブランドに対する共感や信頼などを通じて企業価値、商品価値を高めていく、マーケティング戦略といわれています。
ブランディングという概念が広まる前は、企業はコーポレート・アイデンティティ(CI)、商品はブランド・アイデンティティー(BI)、という名称で実行されていました。この頃は、ロゴ・シンボルなどの「ビジュアルデザイン」が主流でしたが、現在のブランディングは顧客による「ブランドの体験」全般の広い概念です。

たしかに、ブランドというと、ロゴマークなどが真っ先に思い浮かびますね。

ロゴマークのついた商品を売ることやパッケージを作ることから、その製品を買ったり、使ったりする顧客の行動、体験まで含めていくわけですね。だとすると、SNSの時代です余計に大事ですね。

ブランディングの種類                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         

ブランディングは広い概念なので種類に分けて考えます。
◇企業と商品
1.企業ブランディング
 企業自体が差別化される価値が込められています。
 企業自体のブランドが確立されれば、商品にもその影響力が及びます。
2.商品ブランディング
 商品ごとに差別化される価値が含まれます。
 無名の企業から、ヒット商品をだしてそれを中心に企業ブランドまで確立していく例もあります。
3.その他
 企業以外には団体、地域、地名、国のブランドもあります。
◇社外と社内
1.アウターブランディング
 社外に向けたブランディングです。
 顧客や外部の関係者(取引先、株主、地域など)に向けます。
2.インナーブランディング
 社内に向けたブランディングです。
 社員にブランドコンセプトを浸透させ、組織の活性化につながります。

インナーブランディングという言葉は初めて聞きました。会社理念やコンセプトを社内で徹底させるわけですね。

ブランディングの種類を意識しないと戦略もたてられないですね。

ブランディングの効果、メリット

ブランドにとって理想の状態は、指名買いされることといわれますが、ブランディングの効果、メリットは以下が挙げられます。
◇企業
1.売上増、利益増
 企業や商品が差別化することで、売上増、利益増が期待できます。
2.顧客との関係強化
 リピーターが増えます。顧客の生涯消費も増加します。
3.社会的な価値の向上
 企業としてのブランドが確立すると社会的な価値も向上します。
4.社内の活性化
 ブランドにこめられた理念やコンセプトを浸透させることで、社員のモチベーションが向上し、社内が活性化します。
◇顧客
1.リスク回避
 信頼のあるブランドの選択は、安心感があり、リスク回避行動になります。
2.価値の獲得
 価値のある製品を獲得することになります。
3.自己イメージの向上
 価値あるブランドの消費、使用は、自己イメージの向上の効果があります。
4.選択が容易
 判断にまよわずに選択できる効果があります。

けっこうたくさんのメリットがありますね。

ブランディングの効果は大きそうですね。

ブランディングの構築

ブランディングは一つの戦略なので構築のステップを踏みましょう。
1.市場分析・環境分析
 ブランディングは差別化戦略なので、この市場分析が欠かせません。商品によっては市場を細分化する必要もあります。ターゲットとする顧客をペルソナとして想定する手法も考えられます。
2.ブランドの設計・作成
 見込み顧客に対して独自性を発揮できる、ブランドを設計します。ポジショニングも想定します。効果的なブランド要素を作成し、ブランド体験を想定します。
 決まったら商標調査も忘れずにしましょう。
3.実施と効果測定
 ブランディングを実施するとともに効果を測定します。

ニッチ市場を狙ってブランドを確立してしまうという方法もありそうですね。

競合の相手があっての話ですからね。

ブランド価値の構成要素

ブランドの価値の構成要素は以下のようになります。
1.機能的価値
 品質・機能・利便性の価値を表します。
2.情緒的価値
 購入、使用などで感じる価値です。
3.自己表現価値
 自分が表現したいこと、理想像などを表す価値もあります。

分析してみるといろいろな価値があることがわかりますね。

ブランドで自己表現ができるというのは、気がつきませんでした。いわれてみると、ジーズやスニーカーで特定のブランドしか履かないというのは、自己主張ですよね。

ブランドの要素

ブランドの要素は以下のようになります。統一して展開します。
1.ブランド名
2.ロゴマーク
3.ロゴタイプ
4.色(シンボルカラー、イメージカラー)
5.キャラクター
6.パッケージ
7.空間
8.タグライン(短い言葉)
9.音楽
10.サイト
11.匂い

要素も多いですね。全部統一すると費用もかかりそうです。

いつもセンスのある音楽でCMを作る会社は、好感をもってしまいます。

商標登録

ブランドを守る手段として商標登録があります。
◇商標権の対象(会社名も可能)
 商標は、企業の財産であり、その財産を守るためのものが「商標権」です。商標権は、商品やサービスについて商標を独占的に使用することができる権利です。
登録できる「商標」は、文字や図形、記号、立体的形状などだけでなく、色彩のみ、動き、音、ホログラム、図形等をつける位置なども、登録できます。
商標権とは、文字や図形などの「マーク(識別標識)」と、そのマークを使用する商品・サービスとの組合せで1つの権利となっています。マークだけの登録は不可です。
◇商標の調査
 先に登録された商標と同じものや似ているもので、かつ、使用する商品・サービスが同じものや似ているものは登録できません。J-PlatPatの「商標検索」で検索しましょう。
◇商標の費用
 商標権の権利期間は10年間で、10年分を一括で納付する場合の登録料は1区分あたり32,900円、複数の区分を設定した場合、32,900円×区分数になります。5年分を分割して納付することもできます。

弁理士さんの業務ですね。区分を選ぶときに迷いますよね。先に類似商標があったら、別の区分でいけるかしらべたりしますね。

費用も以外と安いですね。むしろ弁理士さんに頼む調査などの費用が高いかもしれませんね。

ブランディングで成功するためには

ブランディングで成功するポイントは以下のようになります。
1.誰に伝えたいのか
 市場分析で訴求する相手、ペルソナに向けた戦略であることを明確にしたほうが効果的です。
2.何を伝えたいのか
 ブランドの持つコンセプトを伝えることが効果的です。
 ブランドの持つ価値を見誤らないことです。
3.共感できるコンセプト
 ブランドの持つイメージ・コンセプトが顧客に共感できることで、ブランドの価値が高まります。

成功事例ではこの部分のどれかが評価され、失敗事例ではこの部分のどれかが問題になるわけですね。

ポイントを押さえておくことは必要ですね。

成功事例と失敗事例

成功事例と失敗事例もよく紹介されています。
◇成功事例
 1.スターバックス「居心地のよい特別な場所」
 2.星野リゾート「ホスピタリティ・イノベーターを目指す」
 3.IBM「コグニティブコンピューティング」
 4.Salesforce「世の中を良くすることがビジネスのあり方」
 5.東京ディズニーランド「夢の国」
◇失敗事例
 1.GAP:ロゴマークの変更に失敗し戻す
 2.大塚家具:親子間の争いで信頼を失う
 3.トロピカーナ:パッケージデザインの変更に失敗し戻す
 4.ソニー:高級ブランドQUALIAの失敗
 5.ファーストリテイリング:野菜ブランドSKIPの失敗

企業のブランドイメージが強いと、それに合わないと思われて商品ブランドが失敗する例がありますね。

慎重にやるほうがいいですね。

中小企業とブランディング

中小企業では、大企業と比べて、企業の魅力をアピールする必要があります。差別化も必要です。企業そのものや提供する商品・サービスに付加価値をつけられるブランディングは中小企業にこそ必要です。2022年版中小企業白書第2章第1節でブランドの構築・維持に向けた取組が紹介されています。中小企業の成功事例も紹介されています。経産省は、デザインを企業価値向上のための重要な経営資源として活用するデザイン経営を提唱しています。このデザインには、ブランド構築に資するデザインが大きな位置を占めています。経済産業省・特許庁が中小企業向けにデザイン経営の要素や実践例をまとめた「中小企業のデザイン経営ハンドブック」が紹介されています。

お役所も力を入れて取り組んでいますね。

デザイン経営ハンドブックは、ブランディングにもかなり参考になりますね。

笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。ブランディングでは、構築の過程から社員を交えた話し合いが有効です。ここで、社員へのインナーブランディングも進行することになります。自らが参加してつくったブランドが広く認知されれば、モチベーションも向上します。統一されたコンセプトによるブランディング戦略で企業価値、商品価値を高め、差別化をしましょう。

社員の参加もいいですね。

結局は、社員の協力が必要になりますからね。

まとめ

ブランディングとは、ブランドに対する共感や信頼などを通じて企業価値、商品価値を高めていく戦略です。商標、マーク、カラーなどの統一されたブランドでコンセプトを伝えます。これに顧客が共感することで、ブランドロイヤルティが生まれます。統一されたコンセプトによるブランディング戦略で企業価値、商品価値を高め、差別化をしましょう。

今日も難しい課題でしたが、「ブランドの構築」「ブランディングのサポート」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

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(了)