概要
第27回は「いい研修していますか~行動変容へ」です。
塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。
第27回は「いい研修していますか~行動変容へ」です。
研修ですね。私はみんなとワイワイ受講するのが好きでしたよ。
楽しい研修はいいほうで、つまらないものあるし、経営に役にたってるか疑問だという視点があるよね。コストダウンでは、真っ先に削られる3Kですよね。
経営者の方が、社員を教育したいと思うときは、社員に成長してほしいと思っているとき、あるいは変わって欲しいと思っているときになります。でも、なかなか成果がでないケースが多いんです。受講生からみた意義のある研修と、経営者が期待する成果がずれているかもしれません。
研修の目的と効果の行き違いですね。
そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?
研修とは
研修とは、業務上必要になる知識や技能を身につけるための講座のことです。学校教育なら、立派な社会人となる人材を育てるのが目的かもしれませんが、会社の研修では、いろいろな目的をもって行われます。
◆形態
1.集合研修
集合研修は、受講者が集まり、講師が研修を行う形態です。Zoomに代表されるようなWeb会議ツールを用いた集合研修も盛んになっています。ウェブで行うセミナーをウェビナーといいます。
2.オンライン研修(eラーニング)
オンライン研修(eラーニング)は、オンライン講座を受講する形態の研修です。いつでもどこでも1人で受講できるという点がメリットです。
3.紙テキストによる自習
紙テキストを配布して各自が学習する形態です。効果テストと組み合わせるケースが多いです。パソコンやネットワークが不要なのでに比較的に導入しやすい手法です。
◆目的
1.階層別研修
人事制度にある階層毎に行います。昇進後のタイミングで、その階層に必要なものを学ぶ形で行われるケースが多いです。
2.職種別研修
職種毎に行います。営業研修、SE研修などでは、その会社の伝統的な手法を学ぶ機会もあります。
3.テーマ別研修
テーマ毎に行います。会社の制度が大きく変更となる場合や、会社として徹底したいテーマがある場合が多いです。人権研修やコンプライアンス研修などもあります。
よくある分類ですね。コロナで集合研修はオンラインが増えてますよね。動画が簡単にできる時代ですから、動画を教材にするケースも増えてますね。
時代とともに、セクハラ、パワハラ研修なども増えているんでしょうね。
教材の作り方も時代とともに進化しています。リアルな現場と教材との乖離をどう埋めるかが課題となります。また、「研修は教えてはいけない」とも言われます。人間の心には抵抗力があるので、外部から押しつけられると反発心が生まれます。特に中高年は要注意です。そのため、気づかせることが主眼になります。
◆ケーススタディ
ケーススタディでは、過去の事例をもとに疑似体験し、対応力を高めることが目的となり、理論的な教材では習得できない能力を高めることができます。ケーススタディでは、その会社の必要なテーマに沿った事例を集めて分析することができれば、大きな効果が期待できます。その会社でおきた過去の事例を教材にすることも可能です。
◆経験学習
経験学習では、参加者の経験したことから学ぶ形をとります。教材をとくに作成する必要はなく、口頭で経験から学んだことを発表してもらいます。どこの会社でもその職種でも、リアルな現場に適合できる手法です。この場合は、参加者から学びを引き出すことと、学びが小さくならないようにする必要があります。
ケーススタディはなんとか参加したことがありますが、経験学習は塾長おすすめの手法ですね。
研修から戻ると、あいかわらずのメンバーに染まって元通りになってしまうのが多いですからねえ。
効果的な研修
ワークショップという形の研修が今は主流ですね。ワークショップは、体験型セミナーまたは会議と言われ、参加者同士で話し合いながら、理解を深めたり、案を作り上げるためのセミナー・会議の進め⽅を指します。一方的に教えるのではなく、話しあいから気づいてもらうこと、あるいは相談しながら決めていくことを目的としています。ワークショップでは下記の分類を組み合わせて使うことも可能です。
1.個人ワーク・・・一人で考えさせる
2.ペアワーク・・・ペアで考えさせる
3.グループワーク・・・グループで考えさせる
ワークショップは、いろんな場面で活用できる手法ですね。
ファシリテーションのやりかた次第では、とても有意義なワークショップになりますね。
効果的なワークショップとるためには、ファシリテーションを体系的に活用することが大事です。各プロセスの効果を高めるスキルの一つとして、有名な「アイスブレイク」に代表されるさまざまな「アクティビティ」があります。ゲームの活用で楽しく進行することもできますよ。
ワークショップといえば、ゲームですね。ゲームで参加者が会社の肩書きを忘れるくらいにしないといけませんね。
司会する人、書く人、発表する人をそのグループで決めなければ進みませんね。
行動の変容
経営者の方からは、「社員の意識改革をしてくれ」と頼まれることが多いです。しかし、本当に期待しているのは、よくいわれる下記の順序になります。
考えが変われば態度が変わる
態度が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば運命が変わる
でも、これらが自動的にいくわけではありません。
たしかに、意識が変わっても個人が変わるだけですから、行動が変わるのには、時間がかかったり、障害があったりしそうですね。
意識が変わったかどうかは、本人しかわかりませんが、行動が変わると外部からもわかりますね。
意識改革の時点で、「行動を変える」という気づき、自覚をする形が必要になります。研修やワークショップでも「行動計画」さらには「行動習慣」に焦点を当てることが効果的です。そのうえで、「行動の質を高める」ことを促します。
研修の終わりに「行動計画」を書かされることがありますよね。それを「行動習慣」にするわけですね。
せっかくやった研修やワークショップをムダにしないために、「質の高い行動習慣」に落とし込むように誘導するわけですね。最後の一工夫が大事なんですね。
経営者の期待するワークショップへ
笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。社員が学びながら成長することは欠かせません。行動変容に結びつく研修によって、個人の成長が会社の成果に直結します。現場から乖離した教材ではなく、「経験学習」などの現場に行かせる形のワークショップによって、そのまま現場の変容につなげることができます。経営者の方や、現場の方にヒアリングすることで、その会社、その現場にふさわしい研修を企画、実行することが可能となります。
カスタマイズされた研修ですね。
経験学習と組あわせると、時間をかけて会社独自の教材を用意しなくてもよさそうですね。
まとめ
研修は、業務上必要になる知識や技能を身につけるための講座であり、会社と個人の成長にとって不可欠です。しかし、現場と教材との乖離や、「教えられる」ことへの反発心が課題となり、経営者の期待に添えないことが多くなっています。ファシリテーションを体系的に活用したうえで、「経験学習」などの現場に活かせる形のワークショップによって、現場の課題にそった気づきを得ることができます。「行動計画」さらには「行動習慣」に焦点を当てたうえで、「行動の質を高める」ことを促し、行動変容に結びつけます。以上により、その会社、その現場にふさわしい、経営者の期待にお応えできる研修を企画、実行することが可能となります。
今日も難しい課題でしたが、「研修の企画・運営」「行動を促すワークショップ」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。
これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。
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(了)