行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第50回:ストーリーでお話していますか~物語の力

第50回:ストーリーでお話していますか~物語の力



目次

概要

第50回は「ストーリーでお話していますか~物語の力」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第50回は「ストーリーでお話していますか~物語の力」です。

物語というと子供の頃に読んだ童話が浮かびます。

ストーリーというと筋道のとおった話のようなイメージですね。

子供の頃は童話や物語に夢中になりました。「浦島太郎」「桃太郎」などに始まり、海外の「三銃士」「巌窟王」なども面白かったです。展開が面白いから引き込まれやすいです。大人になってからも連続ドラマは続きがみたくなります。「あまちゃん」の再放送でも見てしまいます。サスペンスなら、犯人がつかまるまでハラハラして目が離せなくなります。経営にもこういう物語の力をいかしたいですね。

物語にすると企業のメッセージが伝わりやすくなるということでしょうか?

そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?

スト-リーとは

ストーリーとは「物語」、「お話」の英語ですが、転じて「事柄・事件の内容」「小説・演劇・映画などの筋」、「筋書き」、「筋のはこび」のことをいいます。「ストーリー」が時間順に配置された出来事であり、「プロット」は因果関係に基づき再配置された出来事、という使い分けもあります。インスタグラムでは、ストーリーとは、短めの動画や画像をフルスクリーンでスライドショーのように投稿できる機能です。
ストーリーテリングという言葉もあり、聴衆に物語を語ることです。たとえば絵本や紙芝居などを子どもたちに向けて直接話して聞かせるような行為がストーリーテリングです。ストーリーテリングは映画や小説、広告、プレゼンなどあらゆる分野で用いられています。アメリカではマーケティングに取り入れられ、「ストーリーテラー」という役職ができるほど、重要な要素の1つとなっています。

スライドショーというとイメージが浮かびますね。役職はやりすぎのような・・・

あらゆる分野で使われる手法ということは、よほど効果が大きいんですね。

スト-リーを活かした戦略とは

ストーリーは、伝える力が大きく、共感も得られやすいです。そこで戦略に活かすという事例が生まれています。逆にいえば、成功事例の中に成功物語があるともいえますから、それをこれからの企業の戦略づくりに生かすわけです。楠木健先生の「ストーリーとしての競争戦略」はベストセラーになったので、読んだ人も多いのではないでしょうか。

戦略というとつくるのも難しいし、内容も画一的になりがちですが、ストーリーで作ると、伝わりやすくなるわけですね。

みんなで一生懸命考えてできた戦略が、会社名を伏せたらどこの戦略だかわからないという失敗例が多いですよね。ビジョンでストーリーが浮かぶと共感できそうですね。

ストーリーの良さ                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   

ストーリーのよい点は以下のようなものになります。
1.面白いから引きつけられる
2.わかりやすいから伝わる
3.結果が見えるので安心できる
4.記憶に残るから伝播する可能性が高い
5.言葉であってもは聞き手が「疑似体験」をするのでビジュアルな効果がありより鮮明になる
6.理論より実践に近い

いいことだらけに見えますね。

これらの良さが生きるストーリーが良いストーリーなんですね。

ストーリー戦略の事例                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

楠木先生の著書では、「マブチモーター」「デル」「サウスウエスト航空」「アマゾン」「アスクル」が紹介されています。どれも有名な成功企業ですから、なんとなくストーリーがわかる気がしますよね。「サウスウエスト航空」は「空飛ぶバス」というコンセプトが有名です。そこから、短距離便でハブ空港を使わないので空港使用料が安い、機内サービスを簡素化するという戦術が生まれています。このコンセプトを実現するためにストーリーができていますから、それだけでも企業がやろうとしている狙いがわかる気がします。
楠木先生は、あくまで「後知恵」でもいいというお考えです。ストーリー戦略だけで成功するわけではありませんから、実施しながらさらにサイドストーリーが生まれてもいいと思います。コンセプトがストーリーを生み出すあるいは育てるのかもしれません。

コンセプトのあるストーリーがいいわけですね。

他社がマネできないコンセプトがあって、それを実現するストーリーがあるわけですね。

ストーリーを活かしたブランディング

ストーリーはブランディングでも活かされます。山田養蜂場のテレビコマーシャルはついつい見てしまいます。山田養蜂場が成功してよかったと思ってしまいます。
アマゾンプライムのCMでは、日常にAmazonがあることによる「幸せ」にフォーカスしたCMを描いたことで、顧客やユーザーの共感を得ることができました。
SNSがすごい勢いで利用されていますが、SNSにはストーリーという機能があります。インスタグラムだけでなく、Facebookは「ストーリーズ」の名称で、LINEは「ストーリー」という名称で同様の機能をリリースしました。こちらが流行した理由の機能はいろいろあるようですが、やはりストーリーテリングで伝わる効果は否定できないでしょう。

たくさんあるコマーシャルの中でも印象にのこりますね。

アマゾンプライムを使うと便利だろうなあって思っちゃいました。

今こそストーリー

今は競争が激しい時代で、しかも情報量が多いです。すぐに比較されてしまいます。その中で企業が生き残るためには、強いコンセプトとそれを実現するストーリーが有効です。例えば、今はなんでもSGDSです。企業が自社の利益を追求して、SDGSの観点がないと共感がえられない時代です。ストーリーの中にSDGSの考えにも沿ったコンセプトがあると効果的です。

たしかに、消費者が求めているものは、「使うことに意味があるもの」かもしれません。

共感できるストーリーがよさそうですね。

ストーリーの作り方

良いストーリを作るコツは以下のようなものがあります。
1.結論から逆に考える
2.面白いエピソードをいれる
3.失敗例も入れてもいい
4.共感できる内容にする
5.独自性がある
悪いストーリーは以下のものです。
1.関連性のないものを列挙したリストになっている
2.法則をつくろうとする
3.誰でもあてあまるもの、誰でも受けるものを狙う
4.自慢話の成功物語になってしまう
5.悪いエンディングであと味を悪くする

ストーリーがいいというのはわかっても、良いストーリーにするのは難しいかもしれませんね。

伝わりやすいからこそ気をつけることも多そうですね。

中小企業とストーリー

ストーリーは理論より実践に近いので、中小企業に効果的です。戦略としてストーリーを作ることで、現場に近い戦術が生まれます。社長が一から立ち上げた歴史にストーリーが隠されているかもしれません。また、成功した営業マンから、ストーリーを抽出することも効果的です。失敗例から学ぶストーリーもいいかもしれません。

中小企業では理論より実践ですからね。

起業からはじまる身近な実践をヒントにしてストーリーにするのがいいかもれませんね。

笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。コンセプトのあるストーリーを戦略とすることで、顧客だけでなく社員も共感しやすくなります。共感することで、仕事も楽しくなります。良いストーリーがあれば、目指すべき方向が定まり、それに向かって行くことで業績も向上します。

ストーリーは社員にも効果があるんですね。

ストーリーと実践ですね。

まとめ

ストーリーとは「物語」「筋書き」です。ストーリーは、伝える力が大きく、共感も得られやすいため、戦略に活かすと効果的です。ブランディングでも活かされます。コンセプトのあるストーリーを戦略とすることで、顧客だけでなく社員も共感しやすくなります。良いストーリーがあれば、目指すべき方向に向かって行くことで業績も向上します。

今日も難しい課題でしたが、「ストーリーのある戦略作り」「ストーリーの浸透戦略」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

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(了)