行政書士霜田眞法務事務所 笑顔経営塾 第31回:良い習慣していますか~行動を変える

第31回:良い習慣していますか~行動を変える



目次

概要

第31回は「良い習慣していますか~行動を変える」です。

塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。

第31回は「良い習慣していますか~行動を変える」です。

習慣というと、普通は歯磨き習慣とかですよね。

悪いほうでいうと「生活習慣病」ですね。

経営者の方が、社員の行動を変えたいと思うことはよくあります。一方で、人間の行動は大半が習慣でできているといわれています。そこで「習慣」に注目することが有効です。

なるほど。習慣という切り口で社員の行動を見なおすのですね。

そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?

習慣の効果

習慣とは、ある事が繰り返し行われたことにより生まれるしきたりあるいはその繰り返し行われる行為そのものです。人間の行動の大半は習慣でてきています。個人の習慣もあれば、企業内で行われる習慣もあります。社会の習慣もあります。そこで、習慣を変えれば、個人も企業も社会も変えることができるわけです。悪い習慣があれば、それをやめて、良い習慣を作り出せばいいわけです。

わかる気がしますが、そんなに簡単ではないんでしょうね。

個人の習慣でも変えるのに抵抗がありそうですから、企業や社会の習慣を変えるのは容易じゃない気がします。「強い習慣」になってるとなおさらですね。

習慣が生まれる仕組み

習慣が生まれる仕組みは以下のようになります。
1.習慣となる行動のきっかけ
2.習慣となる行動を行う
3.行動により報酬を得る
1~3を繰り返して、「習慣」が形成される。
飲酒の習慣なら
1.酒を飲みたいと思う
2.酒を飲む
3.酔って気持ちが良くなる

なるほどねえ。最初の「酒を飲みたい」のきっかけのところはいろいろとパターンがありそうですね。

同じ習慣でも、人によって、メカニズムのパターンがちがうかも知れませんが、とにかくこの繰り返しで習慣が形成されるということですか。

悪い習慣から抜け出す                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

悪い習慣から抜けだすときは、この仕組みに着目します。最初の「行動のきっかけ」のところで、意図的に自分をコントロールしようとするわけです。あるいは、代わりの行動で置き換える方法もあります。喫煙習慣なら、なるべくタバコを吸いたいと思わない工夫をしながら、吸いたいときは、チューイングガムで置き換えるなどの例があります。
ただ、この悪い習慣をやめるのは非常にハードルが高いことが、いろいろな研究で明かにされています。強い習慣ならなおさらです。悪い習慣は習慣が形成される前に防ぐのが最良です。

なるほど、悪い習慣が無意識になってしまったら要注意ですね。スマホ歩きもそうかも。

喫煙、飲酒、食べ過ぎ、運動不足などは、わかっていても抜け出せないから、「生活習慣病」なのかもしれません。

良い習慣をつくる                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           

悪い習慣をなくすのと違って、良い習慣を作ることは比較的容易です。例えば、歯磨き習慣は、ほぼ皆さんやってますよね。毎食後の方も多いです。私たちの頃は、まだ、そういう習慣がない時代で、小学校で「歯磨き体操」していました。会社の事務所だって、古い建物はトイレも給湯室もみんなで歯磨きをできる広さには設計されていないと思います。個人の歯磨き習慣が、虫歯をなくすという効果を社会全体に与えていて、オフィスの洗面所の広さの設計にも、手洗い習慣などとともに配慮されていくと思います。屋内の喫煙スペースは廃止されていますね。
良い習慣を作るのは、「行動のきっかけ」や「報酬」などの仕組みを理解して、作っていくことになります。会社の中でいえば、いささか古いですが、ミスをなくすための「読み合わせ」などという習慣があります。良い習慣は、上司がしっかりと継続させるように認めていくことが大事です。また、報酬を変えてみることも効果があります。

悪い習慣をなくすよりは、良い習慣をつくることが容易ということは、人間は習慣が好きなんでしょうね。塾長も食後の歯磨きしましょう。

良い習慣を作るのは、会社の改善として有効かもしれませんね。

企業の中のルーティンと進化

企業内の習慣は大きな力を持っています。明文化された規則だけでなく、明文化されていないさまざまなルールがあります。社員がそれらの習慣をまもることで、企業に安定をもたらします。全員が同じ習慣に従うことで、不要な争いや混乱がなくなります。習慣はマンネリという弊害がありますが、急激に習慣を変化させるよりは、徐々に習慣を変化させていくほうが効果的ともいわれています。

習慣を変化させると、その影響が出ますから、急激な変化が弊害となるんですね。

生物の進化みたいですね。企業風土や企業文化といわれるものに近いですね。

例えば、朝礼という習慣がマンネリ化した場合は、マンネリ化しなくなる工夫をとりいれます。発言者を変えたり、テーマをもたせて発表させたり、あるいは、その日の4Mの変化点を必ず注意を促すなどの手法です。
変化点は事故の原因ですから以下のような変化点を明確にします。
Man(人):担当者の変更。ローテーション
Machine(機械):設備や工具の移動。動作速度などの設定数値
Method(方法):作業内容の変更
Material(材料):材料やメーカーの変更

「職場で人が変わるときは要注意」ということを習慣化するわけですね。

仕事のあらゆる場面に、良い習慣を作り込んで行くと効果がおおきそうですね。それと同時に進化も必要なんですね。

消費者の習慣をつくる

商品が習慣を作ってしまうことがありますよね。歯磨きもそうでしょうが、最近では「消臭スプレー」ですね。企業側が、消費者に新しい習慣を作ってしまえば、企業はトップリーダーとして先行利益を得ることができます。製品開発では、消費者の習慣を作るという発想も必要です。

ファブリーズ使ってます。

消費者まで巻きこんでるのがすごいですね。

創造の場での習慣

企業の中でも特に創造が求められる研究・開発職などの職場があります。そういう職場では、意識的に創造をしてもらう必要があります。そこで要注意なのは、習慣が創造を妨げることです。習慣的な思考方法は人を縛ります。従って、創造の場にふさわしい、例えば制約をはずす思考パターンなどの習慣を作ることが大事です。

ちょっと矛盾してるような気がしますけど、要は工夫しないと習慣の罠にはまるんですね。

なにかわかりませんが、次から次へと創造する企業では、創造の良い習慣があるんでしょうね。

笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。良い習慣は企業を安定化させます。楽しい雰囲気となる習慣を作っていくことが大切です。その中には創造の場も必要です。そして、その習慣をたえず進化させる必要があります。

創造と進化を楽しい雰囲気の習慣で実現するわけですね。

習慣の力で企業風土、企業文化を変えていけますね。

まとめ

人間の行動の大半は習慣でてきています。習慣は、個人も企業も社会も消費者も変えることができます。習慣が生まれる仕組みを理解すれば、良い習慣を作ることができます。良い習慣は企業を安定化させますので、楽しい雰囲気となる良い習慣を作っていくことが大切です。創造の場にふさわしい習慣も求められますし、習慣自体を進化させる必要もあります。習慣の力で企業風土、企業文化を変えていきます。

今日も難しい課題でしたが、「良い習慣のつくり方」「良い習慣の組織風土作り」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。

これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。

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(了)