目次
概要
第68回は「フレームワークを使おう~実りあるワークショップのために」です。
塾長、学ぶ、笑みの3人の会話が展開する形でお伝えします。
塾長:笑顔経営塾の主宰者。「あなたの笑顔がみたい」がモットー。
笑み:塾長にいろいろな相談ごとを持ってくる。
学ぶ:塾長の補佐をしているが、勉強中。
第68回は「フレームワークを使おう~実りあるワークショップのために」です。
前回はワークショップのためのゲームで、今回はフレームワークですね。
ワークショップをうまく進めるためのツールですね。
ワークショップの進行を補助するのが、プログラムであり、その中で「ゲーム」と「フレームワーク」を活用するわけです。
ゲームで打ち解け合うだけではだめなんですね。
そこのところもう少し詳しくお話していただけますか?
フレームワークとは
SWOTは有名ですね。あの枠組みでまとめるとかなり効率的に企業の位置づけがわかり、そのうえで議論ができますよね。
使い方次第で効果が大きいですね。
ファシリテーションの鍵をにぎる進行とそれを支えるゲームとフレームワーク
前回のゲームでお話したことの繰り返しですが、ワークショップは参加者を巻き込む必要があるため、司会者のファシリテーション次第でよしあしが決まります。その司会者の進行を補助するのが、プログラムであり、その中にちりばめられる「ゲーム」と「フレームワーク」です。ワークショップの内容にふさわしい「ゲーム」と「フレームワーク」を使いこなすことで、大きく成功に近づきます。前回は「ゲーム」についてお話ししましたが、今回は「フレームワーク」のお話です。
フレームワークは形ではわかるのですが、使い方次第でかわる感じもしますね。
そのフレームワークの目的などを参加者が理解するといいですね。
問題把握に最適なフレームワーク
議論は発散と収束が基本です。最初の発散ではブレーンストーミングがよく行われます。その段階から役立つ最適なフレームワークをご紹介します。
1.マインドマップ
目的:発想をひろげる
手順:真ん中にテーマを書いて線を伸ばして5~6個のサブテーマ、さらに線を伸ばして関連するアイデアを書き足していきます。
使い方:個人でもできますし、ブレストでみんなで書き込むのも良い方法です。
2.As is To Be
目的:問題を目標とのギャップと定義してまとめる。
手順:例)左の欄にAS IS(現状)右の欄にTO BE(目標の姿)を書き出し、下の欄にACTIONそのギャップを埋める解決策を書く。
使い方:発生型課題ばかりに追われている場合に、目標に向かうために効果的です。
マインドマップは、大谷選手がつかっているマンダラートとも似ていますね。
AS IS TO BEをしておかないと高い目標にたどりつけないかもしれませんね。
原因分析に最適なフレームワーク
原因分析に最適なフレームワークは、以下のようになります。
1.特性要因図(フィッシュボーンチャート)
目的:要因を関連付けて洗い出す
手順:魚の背骨の役割の矢印の先端に検討するテーマを書き、矢印の直線に小骨の位置に特定した要因(4~5個)を書く。さらにそれぞれの小骨に小骨を(4~5個)書き足す。
使い方:要因の階層構造を作って根本原因を探る。要因同士がからむときはシステムシンキングなどを使う。
2.プロセスマップ
目的:仕事の流れを明らかにし、ボトルネックを見つけ、生産性向上をさせる。
手順:仕事の流れをプロセスに分けて図に書き出す。IPO(入力、処理、出力)の三点を明らかにする。
使いかた:ボトルネックがわかったら改善する。
原因が複雑にからみあうときに整理できるといいですね。
プロセスはあえて書き出して整理しないと問題点がみえないですよね。
解決策を考えるのに最適なフレームワーク
解決策を考えるのに最適なフレームワークは、以下のとおりです。
1.ロジックツリー(HOWツリー)
目的:解決策をもれなく重複なく書きだします。
手順:最初に目標を書き、次に考えられる目標の解決策を大きく2つか3つ書き、その大きな解決策の中の細かい解決策を書き出していきます。ツリーまたはピラミッドのような形にして、もれや重複を防ぎます。
使い方:解決策を書き出すところまで使用します。意思決定は別のフレームワークで。
2.親和図
目的:個々の事象の共通項を見つけ、分類することで共通要因などを見つけます。
手順:ポストイットに個々の事象を書き出します。似ているものを集めて輪でくくり、共通項の名前をつけラベルを貼ります。さらにその上の段階で似ているものがあれば、また大きな輪でくくりラベルを貼ります。
使い方:整理するときに便利です。意外な共通項が見つかるかもしれません。
ロジックツリーも親和図も基本的な形にみえますね。
もれなくだぶりなくはMECE(ミッシー)っていいますよね。論理的=ロジカルに考える基本ですね。
最善策を選ぶのに最適なフレームワーク
最善策を選ぶのに最適なフレームワークは以下のようになります。
1.ペイオフマトリックス
目的:実効性と実現性をみながら、最も優れた案を見いだす
手順:横軸に実現性、縦軸に実効性の4象限を作り、個々の解決策をマッピングする
使い方:売上とコストなどペイオフ関係であれば別の軸でもかまわない。
2.意思決定マトリックス
目的:個々の案を複数の評価尺度で評価して総合的に選択する
手順:一覧表のたてに個々の案を書き出し、横に評価項目と重みを書き、各欄を埋める。
使い方:評価項目の重み付けで、結果が変わるので要注意。
ペイオフマトリックスと意思決定マトリックスは似てますが、場面によって使い分けが必要ですね。
評価項目や重み付けを作るときは、恣意的にならないようにしたいですね。
その他のフレームワーク
そのほかにもたくさんのフレームワークがあります。
1.ブレスト用に最適なフレームワーク
(1)SCAMPER(代用、結合、応用、修正、転用、削除、逆転)の7つで発想
(2)ECRS(排除、結合、交換、簡素)の順で改善を考える
(3)トンプソン37の変換要素(37のチェック項目)
2.仕事を振り返るフレームワークKPT(KEEP,PROBLEM,TRYに分けて書き出す)
3.戦略をつくるのに最適なフレームワーク
(1)PPM(4象限に金になる木、花形、問題児、負け犬をマップ)
(2)競争戦略ポジショニング(リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャー)
まだまだありそうですね。全部は使いませんけどね。
必要なときに思い出してつければいいですね。
中小企業とフレームワーク
中小企業では、予算もすくなく社内研修にお金をかけることもできません。しかし、経営課題の解決のためにワークショップをうまく活用することは可能です。いくつかの代表的なフレームワークを社内に定着させることができれば、効果があがります。「議論はするけど、まとまらない」「いい案が出ない」「金融機関に向けた事業計画をまとめたい」などの場面で、フレームワークを使うことで結果を出すことができます。
フレームワークをいくつか覚えて活用するとだいぶ違う感じがするでしょうね。
事業計画もしっかりと作れそうですね。
笑顔経営塾では、楽しい雰囲気の会社は業績も向上すると考えています。会社の課題解決のために、ワークショップを企画・実行することが必要で、ワークショップでいい結果を出すためには、フレームワークの活用が効果的です。フレームワークでアイデアだしや意思決定を効率的に行う会社は、雰囲気もよくなり業績もあがります。
みなさんの出した意見をまとめるところが鍵ですね。
分析なども行っていくと、バランスよく計画をたてることができますね。
まとめ
ワークショップでは、「フレームワーク」を使いこなすことで、大きく成功に近づきます。問題把握の「マインドマップ、As is To Be」、原因分析の「特性要因図、プロセスマップ」、解決策を考える「ロジックツリー、親和図」、最善策を選ぶ「ペイオフマトリックス、意思決定マトリックス」などがあります。いくつかの代表的なフレームワークを社内に定着させることができれば、ワークショップにおけるアイデア出し、意思決定だけでなく、事業計画作成にも効果があがります。
今日も難しい課題でしたが、「フレームワーク導入のサポート」「戦略ワークショップ企画サポート」などでお手伝いさせていただくのが、笑顔の経営には一番大事かもしれませんね。
これから取り上げる内容も含めて、皆さんからご意見ご要望をいただければありがたいですね。次回も楽しみにしています。
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(了)